牛のげっぷや水田などから出るメタン、窒素肥料の大量使用によって発生する一酸化二窒素など、
農畜産業から出る温暖化ガスの量は世界全体の10~12%を占めています。
対策を取らなければ、今後も急増が予測されると、気候変動枠組み条約事務局の報告書で警鐘を鳴らしています。

農畜産業関連分野は、工業や運輸部門に比べ削減対策が遅れており、対策の強化が急務。
京都議定書に定めのない2013年以降の国際枠組み機構に向けた議論の中でも、
促進策の策定が課題の一つになりそうです。

水田や畑などからは、微生物の働きでCO2の20倍超と強い温室効果を持つメタンが発生、
家畜の消化管で発生するガスにもメタンが含まれています。
また窒素肥料の利用では、CO2の約300倍の温室効果がある一酸化二窒素が発生します。

報告書によると、現在の農畜産分野からの排出量は、温暖化ガス全体の10~12%に相当する
68億トン(CO2換算)に達し、1990年比で17%の増加。74%が発展途上国での排出だといいます。
肉食の増加や人口増で今後も増える見通しで、2020年にはメタン、一酸化二窒素ともに90年比で
最大60%も増えるとの予測 も出ています。

一方で、肥料の適正使用や、農地や飼料の改良などによって、
30年には55~60億トンの削減ができることも判明。
報告書は、発展国への技術支援や排出量取引の利用といった政策措置の導入の重要性も指摘しています。

条約のデフア事務局長は「農畜産物に排出量を表示し、消費者が排出量の少ないものを選べるようにする
ことも有望な対策の一つ」としています。

(記事参考: 日本経済新聞 12/10)


牛のげっぷから温室効果ガスの一つのメタンが発生し、
それが環境問題にもなりえる、とはなんとなく知っていましたが、
よもやそんな量とは・・・
昔から牛乳や食肉として家畜を飼っていて、
牛がげっぷするのは、自然現象なんですけど・・・
でも牛のげっぷは強烈そうですね。

by Sol-kun