JFE物流(東京・千代田)は主力の鋼材輸送の環境対応策として、ほかの輸送会社と相互輸送を始めます。
陸、海上輸送が対象。
JFE物流は鋼材類をトラックや船舶などで、国内の取引先に輸送し、その後の復路は空荷で製鉄所に
戻っていました。輸送ルート周辺にあるメーカーを探り、そこに納入する物流会社と連携します。

第1弾として、自動車部品輸送のバンテック(横浜市)と提携し、帰りの便の空いたトラックで、
互いの貨物を肩代わり輸送し、物流の効率化を図ります。
双方の運転手を鋼材、自動車部品それぞれの荷物を扱えるよう教育もします。
また体制強化のため、鋼材・自動車部品のどちらも積載可能な専用トラックも揃えます。
年内に両社合わせて10台を導入し、2009年に計30台体制にする計画です。
今回のバンテックとの協業だけで、CO2を2社合計で年間3100トン削減できると試算。
今後は、ほかの自動車、電機メーカーといった鋼材納入先に対しても相互輸送を提案します。

海上輸送でも国内で約170隻抱える船隊を活用し、復路便に貨物を乗せる考えです。
北海道、九州にある製造業の工場から、首都圏をはじめ消費地に商品を運ぶ企業を想定します。
他社と組むことでJFE物流はトラックの総運行台数を減らし、傭車費用が抑えられ、
CO2の排出を削減するとともに、収益の改善につなげられます。

(記事参考:日経産業新聞 11/28)

傭車(ようしゃ):物流用語。
簡単に言えば物流業者が他のトラック運送業者からトラックと ドライバーを丸ごと借りて自社戦力にすること。
大抵は、下請けのトラック運送業者を意味し、"傭車"として出されます。

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空のトラックを走らせるなんて、
空気を運ぶみたいで確かにもったいないですよね。
これでトラックの台数が減れば、
渋滞も緩和されて、大歓迎です。
多くの輸送会社で取り入れていただきたいです。

by Sol-kun