しげしげは見た。

​処分する勇気も必要。

 

おはようございます。

相続相談のひろたです。

 

6月も半ばとなりました。

そろそろ梅雨入りですかね…!

 

さて本日は、

ある一家の相続に

まつわるお話を聞いてください。

 

おじいちゃんが住んでいた家を

孫が相続しました。

 

お孫さんは、

22歳の大学生です。

 

始めは、簡単に整理して

賃貸に出そうと思っていたのですが、

相続をした孫が新しいことを

やりたい!と言ったみたいで、

 

カフェ、民泊やイベントルーム

などに使えるのでは、という

アイディアを持ってきました。


 

でも、

家の中には床の間があり、

掛け軸、お皿、金杯など

おじいさんが住んでいた時のものがそのまま。

 

 

「全く価値がわからない物は

全部捨ててしまう?

 

でも、捨てたらおじいちゃんに

申し訳ないよね。」

 

そういう話になり、

骨董鑑定士の方に

来てもらうことになりました。 

(※遺品買取業者も別にあります)

 

時代の変化だと思うのですが、

最近家に床の間を作る人は

いないそうです。

 

そうなると、昔と違って

鎧や水牛のツノなどの

風格のある飾り物を置くところは

ありません。

 

置くところがないと、

ニーズがないので、

もちろん

買い手がつきません。

 

鑑定士さん曰く

 

「鑑定」と「査定」は違うんです‼

 

そのものにいくら価値があろうが

それを売買して

お金に換えるとなると

全く違います。

 

特に日本様式の製品が

それにあたり、

お椀、壺や掛け軸は、

ほとんど値段がつかない

とのことでした。

 

値段がつくのは、

著名な作者の名が入っていて

きちんとケースに

納められているもの。

 

今回の品物は、

掛軸、壺、石、金杯(メッキ)

漆ぬりのお椀などなど…

全部で100点近く有りましたが、

3時間じっくり見て頂き、

その中で値が付いたのは

わずかに3点のみ

 

それも、

なんと合計3000円でした。

 


 

そんなことなら

​海外に売ったらいいのでは!?

と思うかもしれませんが

海外もすでに飽和状態・・・。

 

日本の良い品物は

海外に流れているので

実は海外の方がいい品があるのでは?

とも言われており、

よっぽどの品でないと

市場で値段がつかないようです。


 

このことで言えることは、

・箱や作者の名前がある事が大切

・贋作もたくさんある

・需要のないものに値はつかない

です。

 

それでも捨てにくかったら

業者に頼んで

寄付としてアジア等に持っていく

という手段もあります。

 

このお孫さんは、

友人達とフリマに出して少しずつ

売っていくということになりました。


 

実は、私の実家も玄関(?)に

水牛のツノを大切に飾っていました。

 

当時、両親は

「これ売ったら高いよ!」

といつも言っていました。

 

父の弟の肩身なので、

捨てられないんですが、

今となっては・・・・

という気持ちです。

 

受け継ぐ気持ちは

大切ですが、

やはり断捨離は必要です。

 

時代によって物の価値も変わるので

昔の価値観に縛られないで

価値観も変化させていかないと

いけません。

 

引き継ぐものは引き継ぐとして、

そうではない

身の回りのものに対しては

どう対応したらいいでしょうか?

 

それは、

”意向を紙に残しておいてもらう”

です。

 

 

例えば、

仏壇はどう処分したら

いいでしょうか?

 

金が使われているものや

お位牌(おいはい)などは

簡単には捨てられませんよね。

 

そういうところも

いざとなると

どうすればいいか?

 

残された人で対応を考えるより、

購入されたご本人の意思を

紙に残しておいてもらうべきです。


 

昔は墓買って、墓石買ってが

当たり前でしたが、

 

今は、お墓を買わない方も多いです。

 

”お墓は買った後に

ずっとケアしないといけないので、

子どもに申し訳ない・・・”

という声も多く聞きます。



 

価値観が変わりました。

 

昔はお正月やお盆は

親族一同集まる習慣もありましたが

今は、葬儀の時しか会わない人も

多いようです。

 

結婚式も再々はありませんし、

そこでも会わなくなると

親戚づきあいは希薄になります。

 

家とか血縁との関係を

気にしたくない人が

多い時代となりました。

 

いい悪いの話ではないですが、

時代は変わります。

 

古い価値観を

残される家族に委ねるのも酷なので、

自分の意向は

紙に残されるのを検討されては

如何でしょうか。

 

もし遺産処理の判断に迷われた場合や

他の人が遺産処理を

どのようにしているか等、

人に聞きにくい相談が

あれば、是非ご一報くださいね。

 

本日も最後まで読んでいただき

ありがとうございました。

 

廣田重幸

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