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 哲学者、と言ったとき多くの人が名前を思い浮かべるのがソクラテスやプラトンだろう。


 次点で、カントあたりが挙げられるかもしれない。心理学を学んだ人ならフロイトも哲学者として数えるだろうし、数学ならアリストテレス、社会学ならルソーだろう。これらの人物はそれぞれの学問の先人であり、哲学者でもある。


 ここでは、ソクラテスとプラトンについて、思うところを綴ろうと思う。


 さて、本題。ソクラテスは対話によって哲学をおこなった。そのため、ソクラテスはほとんど本を書くことはなかったのだ。一方でソクラテスの弟子であるプラトンはいくつかの書物を残している。


プラトンは著作のなかで、そのこと(書かれたもの)について言及している。かいつまんで説明すると、既に書かれた物は対話の能力を失っており一方通行的である、ということである。これは師であるソクラテスの思想を徹底的に仰いだものであり、また、書くことによる哲学性の喪失と、書くことによってソクラテスの思想及び自らの思想を伝達すべき、という相克のうえでプラトンの著作がうまれたことを示している。


こうした人知れぬ苦悩の末に伝えられた言葉を、私たちは次の未来へと、伝達していかねばならないだろう。