341 頭のふらつき病院巡り

 47歳の真冬のある晩に猛烈な頭のふらつきが始まった。その日から原因を求めて病院巡りが始まる。応急処置を福岡逓信病院で。頭のMRI検査を姪が勤める福岡済生会病院脳神経科で。医師曰く「画像からはなんら所見なし」と。仕方なく近所の知り合いのOリングテスト等が得意なAドクターの所に駆け込む。Oリングテストでは頭に悪いところがあるとでた。今度はMRA(脳血管撮影)をやるべしとのアドバイス。その後、A医師にはブラジル人参、イチョウ葉エキス、アメリカ製のサプリメント、ダイオード医療等を数年に渡り受けるも症状の改善はなし。しかし、相手にしてもらえるだけでうれしい。済生会でのMRA結果も異常なし。それから方々の病院で検査に赴く。NTT九州病院、熊本大学病院、玉名地域医療センタ等等。熊大では知人の紹介で医学部の有名な教授に診てもらう。しかし異常は見つからない。最後に診てもらった医師から「これだけ検査して異常なしだから、あとはメンタルな面を疑って下さい」と言われた。しばらくして翌年の3月に九大病院の心療内科を受診した。

そこで初めて病名がついた。「自律神経失調症です」「気分の落ち込み等精神的な症状は全くありません。ただ頭がふらつくだけなのですが」と反論するも「ストレスが原因で体が悲鳴をあげているのです。これからは仕事はできるだけサボってゆったり過ごしてください」といわれて睡眠導入剤、精神安定剤、抗うつ薬、降圧剤を処方されて通院することになった。

(平成10年3月)