330 怖いデトロイトの街

 シカゴを立ちデトロイトへ。湖を跨いで一時間で飛行機は着く。また郊外のホテルだ。翌日街の中心のIT展示会場へ。一通り見た後、街へ。ビルが立ち並ぶがひっとこ一人歩いていない。中心街を横断し、超高層ビル街へ。意外にも中は大勢の人でごった返している。まるで別世界のようだ。天望レストランで昼食を食べる。日本人の女性スタッフが対応してくれる。「困ったことあったら電話していいよ」と自宅のTELを受け取る。妻にネックレスを買いたいというとグリークタウンを勧められる。モノレールに乗る。半分進んだらお客が全部降りてしまった。そこからは廃墟のような街をモノレールは走る。怪しげなイカレタ若者がたむろする。グリークタウンで下車。階段下に強盗?らしき男が私を待っている。ぞくっとしながらも、そいつが立ち去るのを暫く待つ。居なくなってからグリークタウンに向かう。ジュエリの店に入る。直ぐにはドアは開かない。ライフル銃を構えた男が私を確認してからおもむろに扉を開ける。女の店員とやりとりしてお土産を購入。扉で銃を構えた男は相変わらず外を警戒している。とても外に出る勇気はない。店にハイヤを呼んでもらいそのままホテルに帰る。運転席との間には分厚い防弾ガラス。ガラスについてる小窓越しに料金を払う。翌朝レストランの日本人女性に電話する。「何?夜暇だったの?だったら対岸のカナダのウィンザーのカジノに連れってあげたのに。」と言われた。空港でファーストクラスのお見送りを受け飛行機は成田へ直行。(平成4年11月)