327 舞鶴、東尋坊、三国街へ

 翌4月8日に舞鶴の海岸ホテルを発つ。途中アーケイド街を通るが廃屋の集まりに一瞬ギョッとする。日本海軍が無くなって78年。過去の栄華が廃れるのはいたし方なし。JR蘆原温泉駅につく。これまでの無人駅に慣れきっていた私はやたら大きい駅にまごまごする。もうすぐ新幹線が開通するのだと福井県知事が胸を張っていた。東尋坊行きのバスに乗る。運ちゃんと二人だけ。「駅が大き過ぎて切符売り場がわからなかった。トイレの場所探しに苦労した」「同じ苦情がよおけあります。事務局にゆうときます。」「蘆原温泉に有名なストリップ小屋があるそうな」「そうですねん。新入社員の頃よう先輩に誘われて通いましたわ。若いきれいな子がたくさん。」「お客さん、どこから?へー熊本。熊本ゆうたら、ソープ日本一だそうですね。博多の中州に仲間と繰り出した時、熊本にも足を伸ばしたかったやけど。」やがて東尋坊へ。大荒れの海でまた遊覧船は出ず。そして三国の宿へ。夕食は町でと思い繰り出す。しかし、食べるところはない。ここも江戸、明治時代に栄華を誇った雰囲気が残る。いまはその残骸がひっそりと残るだけ。最盛期は芸者が100人以上いたというからそれは大したものだ。(令和5年4月8日)