Yellowとその時代 | そ

白河夜船

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ついに始まるYellowツアー。
2年ぶりのSingerSongWriterシリーズツアーに、いやが上にも胸は高鳴る。

ところでこれまで、GreenからBlueへ、そしてRedPurpleへとシリーズが進むにつれ、多くのファンは一抹の不安も感じていたのではないだろうか。

SMC時代に入ったらどうなるのだろう、と。

イルカオフォス時代、確かにいろいろあったとしても、神部さんが亡くなってすでに何年も経ち、多くのことが歴史の中の出来事として客観視できるようになっていたかもしれない。

一方SMC時代に関して言えば、当事者がまだ現役だし、わだかまりが解消したとはとても言い難く、ライブでも、暗黙のうちにこの時代のリアルな事には触れない雰囲気ができていた。

楽曲の権利問題もあるし、曲がりなりにも元々本人プロデュースという事になっているし(実はそこまで本人コントロールではなかったらしいが)、あえてセルフカバーする必要があるのだろうか?という視点もあった。

そんな中発表されたYellowの製作、そしてリリース。

ブックレットに記載されたライナーノーツには、これまで話題にする事をそれとなく避けて来た核心が語られ、赤裸々と言っても良い、当時の、そしてその後の事情に踏み込んだ内容が記されていた。

女性アーティストとして、ファンに夢を売る者として、どこまでを伝えるべきか、随分と葛藤があったのではないだろうかと拝察される。

その上で、ファンに対する真摯な姿勢を貫き、自身にもまっすぐに向き合う覚悟を決めて、ここまで書いてくださったのであろう。

アーカイブされなかった『ショートケーキのヨル。』ラスト回で語られた、今の聖子さんの、元パートナーへの思い。それは、とても穏やかとは言えない類のものであり、相当な行き違いがあった事が容易に想像できた。


しかし、SMC立ち上げ当時はお互いに信頼しあい、新しい希望に燃えていたはず。

今やその輝きはすっかりくすんでしまったのかもしれないが、当時のその思いは紛れもない真実であり、誰も否定する事はできない。
聖子さん自身も、当時感じた幸福な思い出は残っているはず。だからこそ、タイトルカラーにYellow、幸福の色を選んだのだろう。

現時点の、変わり果てた現実から振り返る過去の幸福は、暖かくもありそれでいて切なくほろ苦いイメージ、まさにそんな感覚の基調アレンジにまとめられた新作Yellow。

そしてそれを引っさげてのライブで、聖子さんは何を語るのであろうか。

これまでとは一味違った、新たなステージの聖子さんが見られるのではないかと期待は膨らむばかりである。