当面の治療方針は固まったが、どこで治療を続けるかも課題であった。信頼できる(そうな)医師のいる関西で治療するか、今までの生活を大きく変えずにいられる東京での治療を選択するか。

妻と話し合ったが、妻はこの状況であっても子供の生活を第一優先にしたいという希望であり(妻と僕には8歳の息子、5歳の娘(いずれも当時)がいる)、変わらず東京での生活を望んだ。

医師にその旨を伝え、ジオトリフでの治療で進められることが確認ができれば(大凡一ヶ月)、東京に戻れることとなった。

妻の両親、家族は関西での治療を望んでいる様であったが、このまま標準治療と、標準的な考え方の中で妻を生活させるのは、僕も正直不安であった(医師の言う見通し以上の結果が得られる気がしなかった)。

1月約一か月間は、環境整理、仕事にも復帰する必要があるため、僕は長男を連れ、東京に戻ることとし、妻は治療方針に問題が無いか確認できるまでの約1か月間は関西の妻の実家で生活をすることとなった。娘は妻と離れられない様で妻との生活、東京側は長男の生活サポートのため、僕の母がその間上京してくれることになった。

 

とここまで妻の病状、治療について書いてきたが、2016年12月は、ほぼ妻の通院、またその間の子供の世話で、僕は勤務先に通常出社は出来ていない。上司、社長は口をそろえて“何が一番大事か考えろ”、“会社なんて来なくていい”と感謝し尽せないサポートしてくれた(現在でも頂いている)。仕事面の不安がなくなるだけでなく、自分がまずしっかりせねばと、気持ちを切り替え、冷静になることができた。

 

関西に帰省するまでは目先の治療、生活環境を整えることで、まとまった時間が取れずにいたが、年末年始から本格的に読書が出来るようになった。

現代の医療は選択肢の一つ、即効性ある。ただ悪いものを切る、焼く等、根本的原因を解決していない。現代の医療に頼るも、並行して根本原因解決も行わなくてはならないという視点が生まれた。1月以降、この軸で更に情報収集をしてくことになる。