エライ所に来てしまった。
これが、私の第一印象。
この静けさ。このひっそり感。もしかしたらやってないんじゃ、とすら思える。

看板にあるように、車をバックで斜め後ろに降りていく。私では絶対に無理。旦那は逆にこういうのに力が入ってしまうタイプのようで、張り切って降りていく。

嬉しそうに、してやったり顔の旦那が降りてくる。

『ダンナ、今日やってる?』と言ったような屋台風ではなく、『スミマセン、今日は営業されてますでしょうかぁー』という雰囲気で覗いてみる。

ドアは開いて、旦那は吸い込まれていく。付いていってみるか、と思い後に続くと、やっている模様。

お客さんは既に一組いた。

こじんまりと崖っぷちにせりだした格好の小屋は正面がドーンとガラス張り。座席数はテーブルは3つしかない。

前にいた一組が帰ると、シーンと静まり返った。

暫く、景色に見とれていたらあまりにも静かで、店員さんの物音ひとつしない。どういう構造になっているのかが気になり始めた。

少々音がして、店員さんがやって来た気配を感じると、テーブルの上に並べてくれました。
コチラ、チョコレートケーキ。

コチラの方が有名なチーズケーキ。器とケーキと景色が素敵。
また、店員さんがしたの方に降りていくと、シーンとなる。

私達が食べる間に何組かお持ち帰りのお客さんが来ると、何処からともなく表れて、帰るとまたシーン。

テーブルの上にはベルが置いてあり、呼んでねって意味だと思うけど、そうそう呼べないよなぁと思っていたけど、何となくベルをならしてみたい気分にもなり、鳴らしてみる。
同時にコーヒーのお代わりを持って店員さんが表れた。
すごっ、何というグッドタイミング!
『今、コーヒー頼もうと思ったところですー』と言うと、『大体、タイミング、わかるんですー』とプロのお言葉。

ゆっくり景色を堪能し帰りには、猫ちゃんのお見送りを受けながら、また遥々帰った。

でもいいドライブになったので、また行こうと思う。


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