こんにちはいつも草加パートナーズ内科・糖尿病クリニックのスタッフブログをご覧いただきありがとうございます。
最近は、インフルエンザ・コロナ・アデノウイルスなど様々ないわゆる風邪をひき、症状がすっきりしない方が多いような印象があります。普段から充分な睡眠をとることや運動を心がける、バランスのよい食事など、糖尿病とも一致する予防行動がとても大切だと感じています。
さて、シックデイ2回目は主に2型糖尿病で内服治療中の方向けです。
重複する部分は1型糖尿病編をご覧ください。
2型糖尿病編では主に経口薬やGLP-1製剤の種類別対処をお伝えいたします。
1.スルホニル尿素(SU)薬➡持続的にインスリン分泌を促す薬
主食が普段通り食べられた→普段と同じ量を内服
主食が普段の半量→普段の半分量を内服 (1錠なら半錠)
主食が半量未満→中止
2・グリニド薬 ➡一時的にインスリンの分泌を促す薬
主食が半量以上→普段と同じ量を内服
主食が半量未満→普段の半分量を内服
主食が全く摂れない→中止
※ 食直前ではなく、食べられた量に合わせて食後に服薬してください。
3・ビグアナイド薬 ➡インスリンの効きをよくする薬
シックデイ時には、脱水を起こしやすいため、乳酸アシドーシスを起こす可能性があります。そのため服薬を控えたほうがよい。
4・SGLT-2阻害薬 ➡尿中に糖が出るように促す薬
シックデイ時は速やかに中止する。
※尿中に糖が出るように促すと同時に、水分も一緒にでてしむため、脱水に陥りやすいので中止がよいです。食事が全くとれないとケトアシドーシスといって、意識がぼんやりするなど重篤な状態になることもあります。
5・α‐グルコシダーゼ阻害薬 ➡炭水化物の吸収を遅らせる薬
胃腸炎などで食事がとれないときには服薬を控えてください。
6・チアゾリジン薬 ➡インスリンの効きを良くする薬
胃腸炎などで食事がとれないときには服薬を控えてください。
7・DPP-4阻害薬 ➡血糖に応じてインスリンを分泌し、 血糖上昇させるグルカゴンを抑える薬
胃腸炎などで食事がとれないときには服薬を控えてください。
※配合錠は省略します。何と何をミックスさせて薬かおくすり手帳を
ご覧いただきそれぞれをご参照ください。
8・GLP-1製剤及びGLP製剤➡消化管ホルモンに作用して血糖改善及び体重減少効果がある注射
胃腸炎などで食事がとれないときには翌日に注射するなど調整する。