皆さん、こんにちは!秋らしくない9月10月でしたが、最近は寒くなってきましたね。インフルエンザは9月早々に流行して、一時落ち着いてるように見えましたが、この寒さでまた流行してきました。9月早々に一度インフルエンザA型と診断されたにも関わらず、また違う型のA型にかかられる方もちらほら見受けられます。

インフルエンザ予防接種まだの方は、接種をお勧めします。当院でも予防接種可能ですので、ご利用くださいね。

今回はシックデイその1です。

「シックデイ」は直訳すると「病気の日」となります。糖尿病者が別の病気にかかり、血糖が不安定になることを意味します。原因として多いのは感冒や胃腸炎ですが、怪我や精神的なストレスなど身体や心が強いストレスを感じることでも血糖は乱れてしまいます。

 

シックデイはいつ起きるか誰も予想できません。今日取り上げる1型糖尿病の場合は、数時間でケトアシドーシスに陥ることもあるので、日ごろから医師や看護師とシックデイ時の対応(治療や食事、注意点など)を相談しておきましょう。

 風邪や胃腸炎、各種手術で食欲がなくても血糖値が上がるのはなぜ?

シックデイの時、私たちの体には大きなストレスがかかっています。そのストレスに対抗するために分泌されるホルモンは、血糖値を上昇させ、インスリンの働きを抑制します。また、脱水などがあると、血液が濃縮し一層血糖値があがります。

 

  

 

シックデイ時の対策7か条

 

病院①医師と事前に相談しておく

・通常1日1回の持効型インスリンは食事とは関係なくいつも通り注射をすることが最も大事です。(トレシーバ・ランタス・ランタスXR・レベミルなど)

※自己判断で中断しないようにしましょう。

・食事が全くとれない場合、あるいは十分とれない際、食事用のインスリン(速効型もしくは超速効型インスリン)は何単位にすべきか主治医と相談しておきましょう。

 

ナイフとフォーク②食事、水分、ミネラル摂取を心がける

・食欲がない時は、食べやすいもの、消化の良いものを食べましょう。お粥・麺類・おじや・アイスクリームなど。

糖分イコールすぐにエネルギーになるので効果的です。

・高血糖になると、脱水を引き起こしやすいため、十分な水分補給を心がけましょう。

1日1~2リットルは摂りたいところですが、体調が悪いときは一度にたくさん飲まないで、少しずつ摂取するようしてください。

野菜スープやみそ汁などで水分を補うとミネラル分も摂取できます。

※特に消化器症状の時には、身体が欲していても腹部は準備が整っていないため、少しずつを時間を空けて飲むことが大事になります。

 

予防接種③こまめに血糖値を測定しましょう。

・体調不良の時には測定することも億劫です。日頃から頼れる人(家族や友人など)に血糖測定を覚えていただき、いざという時自分以外の人が測定できるとよいです。

・測定結果によってインスリンの微調整が必要なことがあります。

 

鉛筆 ④普段の治療をどうするか(食べられるかわからないとき)

・食事用のインスリン(速効型・超速効型)→食事量に合わせて「食事を終えてすぐに注射」する

例)普段は食前に8単位注射しているが、おかずはほとんど食べられたけどご飯はいつもの半分だった場合➡4単位注射する。

●炭水化物の摂取量で考える。

 

クローバー⑤安静と保温につとめましょう。

 

注意⑥早期に医療機関の受診を(以下のような症状の際には)

・高熱が続く

・嘔吐や下痢が止まらない

・食事や水分がとれない

・高血糖が続く(350㎎/dl以上)

・ぼんやりする

 

うずまき⑦迷ったときには電話で相談を

シックデイについて事前に相談するのは大事ですが、その場になってみると「インスリンをどのように打ったらよいかわからない」「食べられないのに血糖値が上がるけど大丈夫?」など悩んだ時には、かかりつけ(当クリニックの電話番号:048-933-0015にお電話を)

 

※お電話の際、こちらからいくつか質問をさせていただくと思うので、①診察券②血糖を測定していれば自己管理ノート③薬手帳④メモ及び筆記用具を手元にご用意の上、おかけください。