こんにちは
先日、私事ですが2W続けて推しの舞台を観てきました。最初に観た「スクール・オブ・ロック」の感想を少し・・・千秋楽前夜公演 大人たちも素晴らしかったけれど、8~13歳までの子供たちの生演奏&演技がとてもよかったです。実はコロナで2020年公演中止となった経緯があり、その時に合格した子供たちは会場にパラパラいらしていた様子。悔しい思いもあったと思うと、目頭が熱くなる思いでした。個では成しえない舞台に上がれなかった人も含めて素敵なチーム力がキラキラと感じられました。
さて、コロナそして最近はインフルエンザが子供たちの間で流行しています。10月から当クリニックでもインフルエンザの予防接種を行います。どうぞ、早めの接種をお勧めします。
さて少々長くなりましたが、いよいよ本題の高齢者の低血糖その2です。
前回、フローシートで低血糖時の対応についてお示ししましたが、ケースバイケースのことが多いため、いくつか例をお示しします。
💥飲酒後の低血糖は繰り返すことが多いので要注意💥
詳細は血糖値を上げないコツ ~外食編part③会食~のブログを参照ください。
<ある同窓会に参加した70歳代男性のエピソード>
オイグルコン朝服用。昼は内服なし。久しぶりの外出、歩いて駅まで行き1時間かけて会場に向かう。
① 昼食時に久しぶりの同窓会に参加。薬はいつも通り服用して電車で会食会場へ。
懐石料理を食べながら飲酒(飲酒量:ビールをコップに2杯、酎ハイ3杯)。
閉会前にトイレに行ったところ、立ち上がれなくなり救急車で病院へ。
血糖値53md/dlでブドウ糖を点滴して回復したため帰院。
② 2時間後、帰宅途中の駅のホームで倒れこんでいるところを発見されて再び低血糖で病院を救急受診した。
<80歳代男性宅に訪問したヘルパーが変異に気づいたエピソード>
9時頃訪問すると、反応が鈍く動作が鈍く会話もたどたどしい。冷汗はないがおかしいと感じたヘルパーが娘に連絡し、医療機関を受診すると血糖値41㎎/dlと低血糖を認めた。
① 朝から飲酒する習慣があった。
② この日も6時に起床して飲酒していた。
③ 食事はあまり口にしていないが、朝の定時薬(糖尿病・高血圧)を服用した。
上記2つのエピソードから低血糖の原因として考えられること
・飲酒時、主食をほとんど摂取せず鍋物や付け合わせなどを食べていた。
・飲酒量が多かった。
・運動量が多かった(外出)
・食事を摂取しないときには内服しないほうがよい糖尿病経口薬がある。
・経口薬の低血糖は遷延することが多い。(高齢者の場合、肝臓や腎臓の働きが衰えている影響で朝服用した薬の効果が長く残っている。
原因は一つではなく重なり合っていることが多い。会食時、飲酒時は以下に注意しましょう🎹
🎈炭水化物を摂取しましょう。
🎈飲みすぎないように飲み方を工夫しましょう。
🎈外出時は糖尿病連携手帳やお薬手帳、ブドウ糖を携帯しましょう。
🎈周囲(支援者や親しい友人など)に病気のことを伝えておく。
💥 症状が出ないからといって放っておかないで 💥
本人は低血糖に気づかないことが多いため、普段と違うなあと周囲が(家族や支援者、友人など)感じた時には血糖を測ってみてください。
以下に高齢者が低血糖で救急受診に至ったエピソードを共有します。どれも同居者が異変に気づかれてます。
🌙いつも起床する時間に起きてこない。
🌙夜中にいつも掻かないいびきが聞こえた。
🌙失禁していた。
🌙会話は可能だが、いつもより反応が鈍い。
🌙どちらかの手足に力が入らず、呂律が回らない(一見脳梗塞のような症状がある)
高齢者の低血糖、次回は最終「予防法」について予定しています。