パイオニア吹奏楽団OB会への感謝 | "Soka University, today" by Yamaoka

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創価大学でのトピックを皆さんにシェアします。

パイオニア吹奏楽団関連のつづきです。11年ぶり5回目の全国大会の喜びに湧く舞台裏では、執行部の学生と顧問陣との間で旅費をどうするか、“嬉しい悲鳴”の協議が続きました。過去4回の全国大会は2000東京、2001浜松、2003宇都宮、2007長野でしたから、今回の尼崎は過去最長距離となります。90名の大所帯が兵庫で二泊し、往復するわけで、修学旅行なら積み立てておかなければ急には工面できません。楽器運搬のトラック代や全国大会に向けての指導強化にもお金が掛かります。2002年を最後に行っていない夏合宿も毎年検討しては費用面の問題で断念しているぐらいでしたから、皆が望んで勝ち取った全国大会とは言え、さてどうしようか、となりました。

 

こういうときにいつも頼りにしているのが、パイオニア吹奏楽団OB会である「創大金吹会」です。会長の古賀和則さんは現在、㈱バスクリンの代表取締役社長として活躍されていますが、創大吹奏楽部を築き上げた3期OBで、後輩を思う心も厚く、いつも真心の支援をOB会で呼びかけてくださいます。今回も、「じゃあ何とか少しでも応援できるように、“緊急支援”を呼びかけますよ!」と快く応じてくださり、OB会報の発行と共に緊急支援の案内をしてくださることになりました。そして、その先鞭をつけるかのように、ご自身が高額の寄付をしてくださいました。

 

「創大金吹会」は創大内においても学内外を見渡してもトップクラスに入るOB会です。物心両面にわたる献身的な支援。あるOB会幹部の先輩は「うちのOB会は“金は出すけど、口は出さない”がモットーだから」と言われていましたが、その言葉通り、あしながおじさんのように静かに陰の支援を続けてくれています。本年4月、金吹会の大会を本学で開催し、懐かしい大勢のOBが集いました。その場で挨拶に立った古賀会長はスピーチの最後を「たった千円でいいんです。その真心の積み重ねが現役生の活動を支えるんです。どうかよろしくお願いします」との言葉で締めてくださいました。著名な会社の社長がそこまで言ってくださった言葉に感激しつつ、その日の夜はほっこりとバスクリンのお風呂でわが心身を癒やした次第です。

 

思い返すと、約20年前に当時吹奏楽部(現在のパイオニア吹奏楽団)部長だった学生から熱烈な支援要請を受けてその真剣さに胸打たれたことを前回書きました。彼らに要請された“支援”というのは具体的には大きく二点ありました。第一に指導者の招聘、第二に財政基盤の確立でした。そもそも楽器というのはお金がかかるものです。私のクラリネットも購入した1982年当時で27万円でした。大きい楽器は100万円の単位のものも少なくありません。そしてそれを維持していくメンテナンスにもお金がかかります。まして優秀な指導者を招聘するには必然的に財政基盤も必要になります。

 

それ以前の代の学生からもしばしば財政面の相談は受けていましたが、これという解決策も見当たらず経過していました。大学はどうかと言いますと、吹奏楽部を強化部として指定することがない限り、数多くあるクラブの一つであって公平に均等に行われている支援以上のものはできないのです。学生は学生で精一杯アルバイトをしたり、遊園地などで演奏アルバイトを取ってきては謝礼をクラブの会計に入れていたりしたのですが、それもほとんど楽器に費やしていたようでした。それで、もうここしかないとお願いしたのがOB会でした。OB会は以前から存在していたのですが、当時は組織化されてはおらず親睦の会のような位置づけでした。そこで相談したのが当時、バスクリンが分社化する前の㈱ツムラで部長を務めておられた古賀さんでした。

 

古賀さんは「現役時代の自分たちの思いを忘れてはいません。だから現役生の思いは自分たちOBの思いでもあるんです」と、二つ返事でOB会としての現役支援を快諾してくださいました。そしてOB会長に就任され、一気にOB会の組織化を手がけてくださいました。具体的には①各期の幹事を決めて橫の連係を図り名簿を整備すること、②OB会の口座を開設して自由に入金できるようにすること、③OB会報を年数回発行し、あわせてOB会口座への入金を呼びかけること、などでした。また、同時に現役生の役割分担の中に「OB会担当」を作り、①OB名簿係、②OB会会計、③OB会報係が具体的な作業のお手伝いをさせていただくこととなりました。

 

古賀会長の呼びかけに応じて多くのOBが真心の支援をしてくださいます。その多くは楽器購入に充てられており、過去最高の200万円のハープをはじめ、OB会の真心の結晶の楽器たちを大事に使わせていただいています。浜松、宇都宮、長野での全国大会の折はバス代の応援をいただきました。集まった浄財は厳格に運用され、5期OBで税理士の松末さんによる会計監査を経た詳細な会計報告を、OB会報の毎年春号に同封していただいています。

 

毎年、欠かさず送金してくれるあるOBは、「自分が現役生の苦しかったときにOB会に支えてもらいました。だから自分がOBとなって現役生を支援していくことがご恩返しになると思っています」と語ってくれました。その言葉を聞きながら、心からの感謝と共に、今の現役生もこの先輩のように、OB会への感謝を忘れず、将来、ご恩返ししていってくれる人になってくれれば、パイオニア吹奏楽団は永遠に繁栄していけるのではないかと感じました。

 

また、今回は大学としても、いつも入学式、創大祭などの大学行事、強化部である野球部や駅伝部への応援演奏などで大学に貢献してくれているクラブなので、また、無事故を期すためにということで、特別に旅費の一部を応援していただけることとなりました。そのことへの感謝も忘れてはなりませんので書き添えさせていただきます。

 

早いものであと2週間と少しで全国大会の本舞台となります。全員が無事故で、かつ万全の状態で伸び伸びと演奏させてあげたいと願っているところです。

 

OB会への感謝をブログに書きますと、古賀会長、小澤事務局長にご報告したところ、口座番号を記載してよいとのお話をいただきましたので、記載させていただきます。入金の際はご住所、お名前、期を明記していただきたいとのことです。下記のどちらから送金しても同じ口座に振り込まれます。

①【郵便貯金】

(口座名)創価大学パイオニア吹奏楽団OB会

(口座番号)00110-3-29851

②【ゆうちょ銀行】

(支店)〇一九(ゼロイチキュウ)支店

(預金種目)当座預金

(口座番号)0029851

(口座名義)ソウカダイガクパイオニアスイソウガクダンオ-ビ-

 

都大会本選、結果発表後。盛り上がって記念写真に収まるメンバーの脇で誰かに報告の電話をしている私です。