7月28日、被災地支援から戻ってきていろいろと整理確認をしていたら、愛車(R1150GS)の車検が8月6日迄だと気がきました。

 んっ? 今日は木曜日。8月3日の水曜日朝からカミさんと久々のツーリング。まずい!今日を入れて4営業日しかない。カミさんのバイクにETCもつけなきゃならないが、バイク屋さんは隣の越谷。持って行くのはカミさんの優先だ。2台を別々に持って行って、電車で帰って…等考えていたら、日程が足りない!

 こりゃ自分で整備して持ち込むしかないと、陸自の予約を取ろうとすると、電話予約は廃止されてネット予約オンリーに。じゃあネットでと思ったら、登録が必要。では登録をして、予約状況を調べようとしたら、あと何台まで可能か詳細に解る便利なシステム。これは凄い!と驚きつつ、足立陸自の予約を調べたら、8月2日しか空いてない!もしこの日に落ちたら、再整備して再検査で出発に間に合わないかも…。うわーっ、と思いながら8月2日をネット予約、点検簿ダウンロードして点検開始。

 1時間ほどしてから、「キャンセルが出ているかも?」と淡い期待でネットの再チェックをしたら、当日の2時30分からに1台予約可能に。ラッキー!と思って予約を変更したが、もう時間があと2時間。急いで記録簿通りの点検をしなければ…。

 せっせと進めて、なんとか2時に自宅を出発。2時20分陸自着。書類を作って、納税確認してもらって、検査受付へジャスト2時30分。さあ、検査コースへ。1コースへ向かって行くと、バイクが10台ぐらい溜まっていました。

 そして、驚く。
 このバイク達、車検通るの?

その1 ハーレー フロントフェンダー無し
         ナンバー水平取り付け
         サイドカバー等無し
         配線等ガムテープ巻き
その2 XJ400 アップハンドル
         ナンバー跳ね上げ
         チェーンガード無し
         その他いわゆる族車?
 街なかを走行していて検問等があったら、間違いなく整備不良でキップ切られるんじゃないか?というバイク達。

 前にいた方に、「10年ぶりに来たんですが、あれ、大丈夫なんですかね?」と聞いたら、「大丈夫」との答え。親切な方で、つい色々と聞いてしまいました。
 「タンデムグリップは?」→
    外車にはないものが多いので、非関税障壁として撤廃
 「ナンバーは?」→
    運輸省としては、後方でたっている人が読み取れる程度でOK
 「排気音は?」→
    最近の規制後のバイクは計測するが、それ以前のものは対象外
 「排ガスは?」→
    これも最近の規制後のもののみ検査
 「アップハンドルは?」→
    構造変更の申請していればOK
 「10年前はこういうバイクは通らなかったのでは?」→
    陸自で通すのは難しかったですね。

 規制緩和が進んでいるとは聞いていましたが、これほどとは…。以前の純正主義も困りものでしたが、これでいいのか、あまりの変化にしばし唖然。

 一方で、最前列にいた、とてもきれいな新しいバイクは、きっちり回転数ごとに排気音を計測されていました。すごく静かな排気音でしたが…。

 複雑な想いの中、私の番。検査官は異常に親切かつ簡潔に、外回り、灯火検査終了。(電気系の付加物以外どノーマル。回りと比べれば超優良?)

 その後コースイン。前後ブレーキテスト 排ガスをパスして(10年前の車両のため、排ガス規制該当せず。キャタライザー付きですから十分きれいなんですが…。)光軸検査へ。光軸が不合格だと、テスター屋さんに行って余計な出費になるので、ちょっと不安でしたが無事クリアー。
 
 あっけなく、検査合格印をもらい、車検証発行カウンターへ。「少々お待ちください」と言われ5分ぐらいかと思ったら、30秒後に「木下サーン」。速い!吉野家より速い!

 10年間の変化を実感しつつ、帰途につき、3時30分自宅着。出費は、重量税4400円、検査手数料1700円、自賠責保険14110円でした。

 百聞は一見にしかず。現場から学ぶ。この大切さを再確認しました。うっかりミスからバイク屋さんにお願いする時間がなく、昔取ったナントやらで短時間集中での対応になりました。しかし、結果として、規制緩和、民営化というものがどういう結果を生んでいるのか。その一部を、良い面も、悪い面も実感することができた半日でした。