前回の記事の続きです。

こちらからお読みいただけると嬉しいです。






さて、前記事ではサッカーの試合に出させてもらえないという相談者がいました。

それに対するアドバイスが書かれています。



<島沢さんのアドバイス>

ご相談のメールをいただき、ありがとうございます。

お母さんの「全員出場させてもらえない」という悩みは、少年サッカーが抱える大きな問題です。公式戦だと固定メンバーになりがちな問題は残しているものの、練習試合は平等にプレーさせるコーチは増えてきています。

ところが、このご相談でお母さんは「試合数が多い分、チームのいろんな子が起用される機会があればまだ良いが、監督やコーチの子と一部の上手な子ばかりが延々と出場し、そうでない子は最後の数分しか出られない」と書かれています。ということは、練習試合でも「最後の数分だけ」なのかもしれませんね。

サッカーはもちろん、スポーツは試合が一番楽しいに決まっています。しかも、お住まいが地方のほうで、通えるチームがそこしかない、という八方ふさがりな状態です。お母さんのやり切れない思いが伝わり、こちらまで胸が苦しくなってきました。

 

■出場機会の偏りには四つのマイナスがある

日本の少年サッカーの、全員出場させない悪しき慣習には、四つのマイナス面があると私は考えます。

ひとつは、チーム力の底上げができないことです。上手な子だけが延々試合に出続ければ、出られない子のスキルは上がりません。対人スポーツのサッカーは力が匹敵した相手とプレーすることで成長していくのに、チーム内で実力がくっきり分かれてしまうと、拮抗した場面が生まれません。そうなると、やりがいがあってなおかつ楽しいサッカーからほど遠いものになってしまいます。

ふたつめは、小学生は成長とともに体格も運動能力も変わることを、指導者が考えていないことです。そこを加味せず、勝つために低学年のころから足が速い子、体が大きい子ばかり起用すると、あとで伸びてきた選手が経験を積めません。

逆に、ずっと試合に出続ける子どもは、一日に何試合もプレーしなくてはいけないので、全力でプレーしなくなります。つまり、走れない選手に育ってしまう。そして、なおかつ、活動過多で、足の甲を疲労骨折する、膝を壊すといった故障を抱えるリスクが上がります。

三つめは、人権の問題です。コーチは子どもがサッカーを楽しむという人権を侵害してはいけません。ところが「補欠になったなら、その悔しさをぶつけろ」などと、謎の論理を振りかざします。そんな「俺についてこい」型の指導が根強い日本は、選手よりコーチの意見が強い。そこを緩和するため、以前は「アスリートファースト」などと言われました。この言葉は、スポーツ先進国の欧米では使われません。当然の概念だからです。

近頃は日本では「アスリート・センタード・コーチング」と言われるようになりました。文字通り、選手が主役。主従関係が強いままでは、選手は主体的に動けません。主体的に動けないところに、未来につながる本当の意味の成長はありません。

四つめのマイナス面は、全員出場をさせる文化でなければ、スポーツは勝利至上主義が過熱してしまいます。そのリスクをとっくの昔に理解しているドイツやフランスと言った欧州のサッカー強豪国は、過熱させないよう配慮して育成してきました。ノックアウト方式のトーナメント大会が少なくリーグ戦文化が根付いていたり、全国大会が実施されないのはそのためです。

ブラジルでは、数十年前に全国大会を数年続けたら、ファンタジスタと呼ばれるような面白い選手が輩出されなくなりました。そこで全国大会を廃止したら、ようやくロナウドらが出てきたそうです。

 

■全員試合に出すべき、という考えをまだ理解していない指導者も少なくない

そんなこともあって、最近は子どもを全員出場させる指導者は増えつつあります。私が行動を共にしてきた少年サッカーコーチの池上正さんはいま、全国を回って「コロナをきっかけに少年サッカーを変えよう」と環境改善に地道に取り組まれています。

と、ここまでご説明したように、少年サッカーは全員試合に出るべきです。お母さんの要望はなんら間違ってはいません。

ただ、一方で、そのように考えて実践する指導者は非常に少ないうえに、その指導者たちを育成するコーチングデベロッパーの方々や、都道府県、区市町村のサッカー協会のトップの方もこのことを理解していない方は残念ながら少なくありません。

サッカー少年の保護者向けのサイトはほかにもありますが、そのひとつにこんな文章を見つけました。

「いつかは誰もが控えになる。そういう可能性があるということを知り、保護者が先に悲観しないのも大事です。保護者の悲観は子どもに移ります。控えで居続けることさえ、全然珍しくないことです。泰然と『時期』を待ってあげてください」

これは間違っています。メディアでさえ、新たな価値観に気づいている人は少ないのが実情なのです。

 

■自分一人の力で解決しようとせず、区市町村のサッカー協会にも相談を

お住まいの関係上、今の所属先以外でサッカーをする環境はないようです。

非常に難しいケースですが、以下にアドバイスをさせてください。

まず、「監督に何とかわかっていただくための伝え方はあるか」との質問ですが、これはお母さんだけの力では無理だと思います。例えば、ほかのお母さんと同じ考えの保護者に、上記の私がお伝えしたリスクを説明し、一緒にお願いしに行くことも一案ですが、非常にハードルが高いでしょう。

したがって、区市町村のサッカー協会に相談してみてはいかがでしょうか。サカイクの悩み相談をしたらこう言われた、と説明してもいいかと思います。「家庭の日」が定められているにかかわらず、休養を子どもに与えていない点も改善を訴えてはいかがでしょうか。

区市町村のサッカー協会は、そのような役目を担っています。ただし、匿名だとスルーされるので、実名で話しつつ監督本人には名前を明かさないことを約束してもらってください。



***




息子は、まだ練習試合には出させてもらってるようですが、
それでも、出場機会が減ることによる4つのマイナスがすべて、私が思う事と同じで、本当にその通りだと思います。


実際、ずっと出続けていた子は、最後スタミナ切れで集中力も落ち、良いプレーが出来なくなっていました。
本番の試合で出番のない息子のような子は、上手い子から更に引き離されてしまうと思います。

親が先に悲観しない事って…

新人戦で、私から客観的に見てもどの子もそこまで実力に大差ないように見えるんですが
息子だけ一度も出番がなかったのに、悲観せずにいられますか?って話です。


勝つために、最初から足の速い子運動神経が良さそうな子、背が高い子などを起用しているのも本当にその通りで、その条件に叶わない子は選んでもらうことが出来ない。
そもそも、息子のチームは、弱いチームには勝てるけれど、ちょっと強い学校にはあっけなく負けるぐらいのそこまで強いチームでもありません。
勝ったり負けたりすることも経験だし、
純粋にそのスポーツを楽しむという人権も侵害されてると思います。
まさに勝利史上主義…


本気のスポーツの世界ではそうかもしれないけど
でも、下手でもがんばってる子だって少しは無視しないで見てやって欲しいって親なら思いますよね。
本当に、息子は手先も不器用だしすぐ怪我するし、チームプレーができないし周りが見えないし先も読めないし判断力もない。
それは親の私も重々わかっているけれど、そこまで試合に出る価値もないのかな?ショボーン
まるで息子の存在は無視されているように感じ、
正直今回ばかりは結構凹みましたショボーン



部活とかスポーツってなんだろう?

こんなに差別されたら、上手い子以外はやったらダメって言われてるような気がしてしまう。



まぁ、本人は平然を装っているので

親が勝手に落胆しているのもおかしな話なのだけど
もうやめてもいいんじゃないかと思ってしまう。
(息子には言わないけど)



朝早くからお弁当持って出させてもらえない試合をチームのために応援するだけの要員?


それってバカらしくない?

長男はそれでもいいと思ってるのかな。。。




日本って、やっぱり昔の悪しき慣習が根強く残っていて、遅れてるなと感じます。
監督や顧問に物申せない雰囲気も。
昔の日本の価値観って色々おかしい。





私だって試合にはなかなか出れなかったけど
今、自分ができる事は沢山あるし困ってない。
だから、息子の事も長い目で見ると大したことじゃないって頭ではわかっているんだけど、


割り切るのが難しいですね、、、悲しい




いろんな質問を読み漁っていたら
こんなコメントもありました。


これが日本の現状なんだなぁと良くも悪くも認識しております。 日本の若年層スポーツの最大の罪は、補欠といわれています。結論から言うと、人数が多いのなら、その分チームを組めばいい、その分試合を増やしてやればいいのです。 いわゆる未経験者や初心者にとって試合とは、スポーツの楽しみを味わう最適な環境です。それをたくさん経験することで、はまってしまうと、次は勝ちたいと願い試合ではなく、練習に意味を見出し始めるのです。 ノルウェーサッカー協会のスローガンには、子供達を平等な時間だけプレーさせてください、勝ちと負けを同じだけ経験させてあげてください、というものがあります。 ノルウェーサッカー協会のような考えをもって指導している大人たちが日本にどれだけいるでしょうか?人口が圧倒的に多い日本が、世界でトップ10やら優勝を目指すのであれば、まず大人が変わらなければなりません。子供に厳しいことを要求することではないのです。 ただ指導者の肩を持てば、彼らが子供のころはそういう指導を受けてきたから、自分もそうやって教えているのかと思います。質問者の方も、子供を育てるときに一番基礎となるのは、子供のころ自分がどうやって教わったか?という経験ではないでしょうか?大切なのは常に学びをやめないことです。 そして日本の若年層スポーツは、地域の大人、学校の先生達のボランティア精神によってサポートされてきた側面もあります。ちなみに今の指導者はどのくらいお金をもらっているでしょうか?どういった感じのクラブチームなのですか?もう少し教えてください。 子供のプレー時間を増やす、より試合を増やすということは、指導者の余暇の負担を増やすことでもあります。だから昔は試合といえば負けたら終わりのトーナメントが多かったのです。だからどれだけ部員がいても、1チームのみがエントリーできる大会が多かったのです。これは全て大人の都合によって進められているのです。その集大成が僕らの日本代表なのです。 負けたら試合ができないから上手な子にこだわる側面が強く、下手な子は出れない、だから上手な子しか残らないのが日本のサッカーです。下手でも好きという子は残りにくいのです。 上にも書いたように、日本のサッカーが強くなるためには、8人制なら10人強、11人制なら15人程度で1チームを組むこと。プレーする時間が偏らないように、交代回数の制限をなくす事、負けたら終りのトーナメントではなく、負けても次があるリーグ戦を用意することです。(他にも、もっとチームをかえる自由を与えること…などありますけれど。) そのためには大人たちがもっと子供の手助けをしなければなりません。特に試合運営に関して。みなでお金を出し合い、受益者負担という考えがもう少し広まってもいいかもしれません。 僕の住んでいるところ(海外ですけど)ではあまりルールを知らないお父さん達が、ラインズマンのお手伝いしてますよ。15歳くらいの子供の試合なのに、オフサイドラインにたっていません。だからといってみている人も、指導者も怒りはしません。 日本だと、お手伝いしてくれるお父さんラインズマンに怒る指導者いますけどね。ああいうことすると、みんなやりたくなくなるでしょうねぇ。 さて、こういう問題に興味がおありなら、一度池上正という名前で著書や、インターネット上のコラムやインタビューを検索してみてください。 んで、どうしても今の指導者に納得いかないのなら、質問してみてはいかがでしょうか?そして子供の気持ちを聞いてみてはいかがでしょう?本人が納得していないのなら、もっと試合にでれる他のチームを一緒に探そうか?って声がけしてやってください。あくまで子供がどうしたいか?という気持ちに耳を傾けてあげてやってください。




息子の気持ちを確認しようと思っても反抗ばかりあせるチーン


単なる愚痴を長々とすみません。


息子の事は、私の問題ではないので切り離して考えるべきですね。
でも試合に出てる子の親たちを見てると、息子が出もしないのに張り切って応援に来ている私たち家族って…
ってなんか虚しくなってしまった。

こんな日もあるよね。


でもこれから試合観に行っていいものか、悩んでしまう(泣)




ノルウェーサッカー協会のような指導の考え方が理想ではないでしょうかはてなマークはてなマーク
指導者の方には、日本の指導が遅れている事を知ってもらいたいです。