現世
刃の心で彼を抱きしめた
自らの志を
ひたすらに信じた友に
吐き捨てられた彼の本能を
抱きしめた
日々よく日常で語られる常識の襖に遮られた彼の本能は
拠り所を探し悲鳴を上げていた
鋼の強度を持たぬ意志は
朽ち果ててしまうべきであろう
僕が差し伸べた掌が
僅かほどの支えになれたかどうかは
暫しの猶予を以って
明らかにされるのかもしれないが
醜態を晒しながらもその糸を紡ぐのか
はたまた
体裁を棄て切れず
知らぬ振りを決めこむのか
願わくば
ネオン神々しい光沢の床より
月明かり照らし出す土の舞台に
その存在の意義を
映し出してほしい
僕もまた
旅の途中
その路の
交わる刻を
待ち侘びて
嗚呼