英検準一級の対策をするに当たり、リスニング、ライティングでなにか特別にやったことはありません。


リスニングは過去問を繰り返しやっただけで、ライティングは当時はメールの返信(今はエッセイのような形に変わっています)だったので、定型表現をいくつかストックしておけば、書きやすかったです。


ただ、大きな関門になったのが、スピーキングでした。


海外留学経験はおろか、国際交流の経験も殆どなかった私は、「英語を話す」ということ自体、経験値ほぼゼロ。強い抵抗がありました。異様に緊張したのを覚えています。


一生懸命勉強してきて一次に合格したものの、二次は何をしていいかさっぱり分からないという方もいるのではないでしょうか。


私がやったのは、瞬間英作文です。

使った教材はこちら。

 

 

とても有名で、よく取り上げられる教材です。内容は中学英語の基本文を、繰り返し瞬間的に英作するというもの。


準一級の一次を合格するくらいなら、簡単すぎる内容ですが、アウトプットに慣れていない方は、これから始めるのが、ベストです。


中学英語なので、「文法や単語が分からない」というものはないはずですが、瞬間的に英語を発声するトレーニングをしていない方には、脳内で「日本語→英語」に手間取り、最初は苦労すると思います。しかし、繰り返すうちに徐々に考慮時間が減っていき、日本語と英語の間の脳内パイプが強く太くなっていきます。


慣れてきたら、あとは、基本分の単語をより高度なものに変えたり、文の間で関係詞の説明を挟んだりすると、かなり複雑な内容が、表現できるようになっていきます。


慣れてきたら、今度は準一級の面接で問われそうな内容を、独り言で、つまりながらでもいいので、練習していきます。使える構文が瞬間英作文で増えているので、模範解答と照らし合わせたりすると、自分の言葉でなんとか言いたい内容を言えるようになっているはずです。


ただ、準一級の模範解答は、相当に高度です。私は自分にはハードルが高すぎると感じたので、二次対策には、2級や、準2級の長文やリスニング素材などを使って、音読練習していました。準一級の一次に合格されるような方は、読む力や聞き取る力に関しては相当に高い実力があるも思います。高校生なら上位3%には楽に入るでしょう。


しかし、話す、書くということとなると、まだまだ不十分で、私のように準2級程度の内容でも、表現に苦労する方は、多いと思います。


背伸びせずに(←これはすごく大切です)、平易な英語で簡潔に表現することを心がけたほうが、スピーキングの最中で英訳を探したりして詰まることが少なくなると思います。


そして、同時に大切なのが、トピックに対する意見を用意しておく、ということです。


準一級くらいになると、面接で扱われるテーマはかなり社会性があり、日本語で質問されても明確に意見が出せないものも多くなります。意見が固まっていると、安心できます。そのため、たとえば環境問題や、高齢化、伝統文化の保護、などのトピックについての、単語や表現のストックを増やしておいたり、自分の意見をサポートする論を、できれば英語で読んでおくということもやっておいたほうがいいと思います。


そうやって練習を繰り返すうちに、準一級の二次は一発でクリアできました。もちろん、スラスラ意見を伝えられたというわけではなく、中学英語の組み合わせで、短い文をどうにかこうにか複数作ったというだけのことです。それでも、沈黙が長くなりすぎることはなく、少し考えたあとにゆっくり話す、というくらいのことはなんとかできました。


次のレベル(一級の面接)に進むためにも、基本的には同じことを繰り返したので、勉強法としては、わりと良かったのではないかと思います。難しい英文をモタモタ言うよりは、簡潔な英文をパッと作る方が、面接ではスムーズに話せます。


これから、準一級の二次に挑戦される方の参考になれば、幸いです。