動物園の人気者といえばゾウですね
長い鼻と大きな耳、猛々しい鳴き声で動物園に訪れる人々を楽しませてくれます。
日本のゾウたちの中で戦後はじめて日本にやってきたのが、はな子です。
戦時中にやむを得ず殺処分されてしまった上野動物園のゾウの「はな子」にちなんで名づけられました。
はな子は1947年にタイ王国で生まれ、2歳半のころ日本にやってきました。
来日したはな子は大歓迎され、その後ゾウ・ブームが起き、はな子は移動動物園で各地を訪れます
武蔵野市や三鷹市からはな子の展示を求める声が上がったため、1954年に上野動物園から井の頭自然文化園に移されました。
ところが1956年、酒に酔ってゾウ舎に進入した男性を踏み殺してしまいます。
さらに1960年にも飼育係の男性を踏み殺してしまったのです。
このため「殺人ゾウ」と呼ばれ非難されストレスでやせ細ってしまいましたが、飼育係である山川清蔵さんの愛情こもった世話により、回復していきました。
彼らの交流は書籍やテレビドラマの題材となっています。
先代のはな子同様、暗い過去をもつはな子は、2016年5月26日に69歳で亡くなりました。
井の頭自然文化園ではお別れ会が開かれ、多くの人がはな子との別れを惜しんだそうです