そんなに泣くなよ~
アドアドおじさんの涙におもふ
オカヤマ ソウイチ
(soh-01)
メロメロ大学 メロ自然科学研究センター
メロシステム科学部門 ”プロジェクト・メロ”グループ
メロキャンパス 3-118-157
【はじめに】
メロメロパークでは、アドアドおじさん(ナゾの地底人:48歳)は、案内人として狂言回しを行っている1)。が、しかし、それだけではない。だてに「ナゾの」という冠をつけていない。メロメロパークのいたるところに地下から現われて、虚行に走る。たとえば、メロ窓の下のCMに出演するアドアドおじさんだが、出番が終わると、上の草原のどこかに顔を出し、クリックされると、頭をプルプルと振る。また、48氏、arinsu-15 ナツコ氏、みれママ氏は、アドアドおじさんのナゾの行動の数々を報告している2-9)が、いずれの行動もおもしろさをともないなぞめいている。
そんな中、一貫して、アドアドおじさんが譲らない役がある。今回は、アドアドおじさんに課せられたその役を、浮かべている涙を汲んで考えていくことにする。
【材料】
メロメロパークに関連するホームページやブログに登場する「アドアドおじさんwith涙」のすべての画像を対象とした。下の表に示すように、その画像は、4つの場面で得られた。通常得られる場面と、非常時に得られる場面、臨時的に現れると思われる場面に、「アドアドおじさんwith涙」は存在していた。
表. 「アドアドおじさんwith涙」の場面
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メロメロパークの「メロパーとは?」の5ページ目1)
システムのメンテナンスの案内ページ1)
システムエラーの案内1)
ダウンロードの準備中の案内1)
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そのほかに、存在していた、あるいは、存在しているかもしれないが、今回の調査で得られた「アドアドおじさんwith涙」は、以上であった。
【実例の解析と考察】
アドアドおじさんwith涙(その1)
最初に出会う「アドアドおじさんwith涙」は、メロメロパークのホームページの「メロパーとは?」に存在する。メロメロパークについて概説が行われるのだが、しょっぱなから自分を「ナゾの」と言ってのける。引っ込み思案な、ベテランとは?・・・考え込んでしまう。典型的な舞台演劇の導入のひとつのパターンである。わかっているが乗ってしまう。ページが進むにしたがって、メロの話になり、里親になってほしいとの核心に迫るとき、それまでは3コマの静止画像を使っていただけだったのが、口元が少しへの字になると、突然、涙ぐむ。ここで、2倍ほどのコマ数を使っている。内容も浪花節である。

ここでの「アドアドおじさんwith涙」は、昔から伝わる日本の大衆演芸の根幹を成すお涙頂戴劇のステレオタイプのひとつである。この設定が、現代のブロガーにすんなりと受け入れられたことが不思議である。おそらく、メロメロパークのホームページを最初に見て、メロの里親になっているのではなく、訪問したブログにいるメロたちを見て、里親になったと考えるほうが解釈しやすい。昨年の6月中旬までに里親になった中高年齢のブロガーは、このお涙頂戴に、思考はさめつつも、感情的にメロを引き取ろうという気持ちになったと思う。では、若年層のブロガーはどうなんだろ?このページをすっ飛ばしていったか?思いっきり後ろの壁まで引きつつ、9ページまで読んだかではないだろうか?しかし、この5ページには、現代から将来に向けて、文化がますますグローバル化されていく中で、日本らしさを心に宿しているのかどうかの一つのリトマス試験紙になるだろうと思う。ブロガーの若年層が、このアドアドおじさんを見て、どう思ったのかが知りたいところである。
アドアドおじさんwith涙(その2)
次に「アドアドおじさんwith涙」に出会ったのは、システムメンテナンスの最中にメロ度とメロだちの承認のためにアクセスしたときだった。しばらくしてから再度アクセスしろといっている。涙ぐんで、言う内容だろうか?謝罪の言葉などどこにもない。しかし、許してしまう。更に、がんばれと念じてしまうのは、48歳が涙ぐんでいるからだろう。引っ込み思案な、ベテランが涙ぐんでいるのは、尋常ではない。態度で謝罪を表していると感じてしまう。これは、キャラクターが持つ一つの雰囲気であり、実は最初に我々が出会った「アドアドおじさんwith涙」の場面を思い起こし、言外に思いを巡らせてしまうのではないだろうか。

アドアドおじさんwith涙(その3)
最近、良く見るようになった「アドアドおじさんwith涙」は、これだろう。メロメロパークの正式版がリリースされてからこちら、頻繁に、時間帯関係なくなく出会える。上述の2つに比べると、このアドアドおじさんの置かれる場面は、緊張感が漂うように思う。謝罪の言葉が入っているだけに、この涙を許すことができなくなる。何せ、里親側には一点の非もない上、往々にして、必要としてアクセスした時に出てくる。気の長いボクですら、3回連続でお会いすると、上で述べたような浪花節は効かなくなる。反対に、大の大人が、これしきのことでいちいち泣くな!と、思いが怒りに変身してしまう。
ポスト団塊の次世代にあたるアドアドおじさんだが、こぼれ落ちそうに溜める彼の涙は、何を意味するのだろうか?最後の記述試験世代として、過酷な受験戦争を掛けぬけてきた彼が、あと一仕事、二仕事がんばろうというこのあたり。ふと、アドアドおじさんの人生を考えてしまいそうになる。そうなると、まあ、このエラーくらいでイライラしてもどうにもなるまい・・・・っと、サイバーエージェントの術にはまることになる。
実は、このアドアドおじさんの涙こそが、ベテランの涙だとわかる。

アドアドおじさんwith涙(その4)
最後の「アドアドおじさんwith涙」は、正式版メロメロパークのホームページに設置された「ダウンロード」というページで出会うことができるここでも、看板を掲げておいて、「準備中だ!」ととぼけたことをいっている。あきれ果てる直前までいけるので、その点では秀作だ。しかし、涙を溜めているからには、謝罪しているのだろうという、
アドアドおじさんwith涙」 = 「ごめんなさい」 ・・・ (式1)
という涙の等式が成立する。
疑いようがない。ここに至っては、アドアドおじさんのキャラクターができあがっているのだが、別の視点で眺めると、このときのアドアドおじさんは、「ダウンロード」において自分たちの仕事が形になっていないことに対する、ベテランのふがいなさを表しているのかも知れない。そう思うと、スタッフの皆さん、楽しみにしていますよと、激励してしまう。そして、再び術中に堕ちていくのだろう。

【まとめにかえて】
メロメロパークにおける「アドアドおじさんwith涙」について4つの場面での、涙について解析と考察を行ってきた。総括すると、アドアドおじさんには、同情の涙、謝罪の涙、反省の涙があり、涙をこぼさずに溜める当たりに引っ込み思案な雰囲気があり、その涙を武器にしているあたりはベテランらしいところである。
しかし、最近、アドアドおじさんも年を重ね、感情が勝るようになってきたのだろうか。ヨシヤス氏が書いている「ヨシヤスのメロメロ通信」の「ごめんちゃい」(2006年5月29日付け)10)において、アドアドおじさんはフリコ涙を流した。メロだち申請をしている皆さんに対して、承認が遅くなっていることに対する謝罪の涙だということは疑いようがない。フリコ涙を流しながら、目を伏せて、頭を下げているのだが、見逃してならないのは口だ!口元が笑っている。鼻ヒゲも広がっている感じがする。鼻で笑っているのだろうか?アドアドおじさんの脳裏には、
「わしゃ、どうして、こう何度も何度も、人のことで涙しながら謝らねばならないんじゃろ~?」
「わしの人生は、こんなものなんかの~?」
と、ニヒルに笑う中年の悲哀が伺えてしまった。ダンディーなアドアドおじさんというキャラがチラリと見えた気がする1枚だ。さすがに、ベテランは奥が深いものである。
【謝辞】
この報告をまとめるに当たり、ご指導いただいたサクライ教授に深謝します。ふざけるなと憤慨されることなく、逆に励ましてくださったヨシヤス氏に感謝します。また、好意的に読んでいただいている読者の皆様にも感謝します。
【文献】
1) メロメロパーク
2) 「やっぱりナゾのアドアドおじさん。」 メロ日報。 メロジャンキー
3) 「今日はウソの日☆@メロもメロパーも?!」 メロ日報。 メロジャンキー
4) 「アドアドおじさんは働きもの!」 メロ日報。 メロジャンキー
5) 「アドアドおじさんがジロジロ・・・」 メロ日報。 メロジャンキー
6) 「アドアドおじさんハッスルハッスル!」 メロ日報。 メロジャンキー
7) 「アドアドおじさんの手紙」 ラストダンスは、私と・・・
【追記】
アドアドおじさんが流したフリコ涙だが、このフリコ涙は、川崎のぼる氏が「小学五年生(小学館)」に描いた「いなかっぺ大将」の主人公:風大左衛門が流したことが最初だと記憶している。年齢的にみて、アドアドおじさんがこのフリコ涙を流しても、まったくおかしくないという時代考証がちゃんととれているところが見逃せない。また、ヨシヤス氏の創造したキャラクターたちは、それぞれキャラが立っていることが、このアドアドおじさんに謝らせたことでわかる。基本的なことだといえば、それまでだが、非常に重要なことである。これができない作家がいて、そのキャラクターたちが、ストーリーの中で人格破壊を起こすことがある。見ていて、非常に悲しいことである。ギャグ系だったら、笑えそうだが、キャラクターの人格破壊は本来笑えないものである。
ヨシヤス氏があえてアドアドおじさんに涙を持って謝らせたことにより、メロたちをはじめ、他の生き物たちのキャラがキラキラと輝いているように見え、ますます、メロメロパークがおもしろくなってきた。
【追記2】
2006年6月7日から始まったCM中で、アドアドおじさんが自分のブログを公開した1)。秘密は秘密だそうだ。どこまでもナゾで貫くのだろう。キャラが立っていて、すがすがしく小気味よい。
1) 「アドアドおじさんの秘密公開?!@メロCM6月7日~」 メロ日報。 メロジャンキー
【追記3】
アドアドおじさんwith涙(その5)
みれママのコメントにより、発掘された「アドアドおじさんwith涙」は、第一世代から、第二世代にメロが代わるときに、現れる。よくぞここまで育ててくれた・・・っと、涙ながらにお礼を言われる場面だ。やはり浪花節である。最初のときのお涙頂戴劇を思い出すが侮れない。メロと半年間も遊んでいると、情が移ってしまう。僅かながらにも涙ぐんでこの場面を過ぎた里親も多かろう。最初のページで泣かれると辛い。巧みな、人情を突いた、先制攻撃的な駆け引きである。実に、ベテランの老獪さが出ている。
