口コミでじわじわ売れて14万部突破。本屋大賞にもノミネートした前作👇


本作はその続編です👇



宮島未奈著「成瀬は信じた道をいく」新潮社より。


基本、前作の続きで時系列も順番なのですが、一作だけ時系列をはみ出ててあれと思いました。その一作「やめたいクレーマー」だけ雑誌掲載だったのですね。他は書き下ろしです。

まあ、時系列はそれほど重要ではないので読むにあたって不便はありません😃


成瀬は高校3年生になり「びわ湖大津観光大使」(旧ミス大津)に就任。京都大学にも無事合格します(作者も京大出身)。

順風満帆、見方によっては超エリートコースですが、成瀬自身は相変わらずマイペースで周囲の人を(図らずも)巻き込みながら近所と地元の人のために働きます。


ネットには疎いながらもインスタグラムに上げられたり、YouTubeに上げられたり、注目度は高いよう。


物語は周囲の人の目線から、連作小説の形で進みます。

オチがなかなか秀逸で最後まで読まれた方はおそらくニヤリとしたことでしょう🤣


周りの人は成瀬の変人ぶりに感心したり呆れたり。それが本作の面白さですが、成瀬には成瀬なりの事情と動機があってのこの「奇行」。

もしかして作者が本当に訴えたいことは成瀬の変人ぶりではなく、ただ信じた道をいくだけの人を「変人」としか見ない社会のおかしさかもしれません。








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