1990年代に冬の時代を迎えたSFは再びの黄金期を迎えているのだとか💰

つまり今、新しい世界を迎えているのはSFもまた同じということ。



伴名練編「新しい世界を生きるための14のSF」ハヤカワ文庫より。


書いているのは新人ばかり。14人の作家による14の作品。中にはこれが商業出版のデビューになる人も。

あるいは既に他分野で定評ある作家による、初めてのSF作品もあります。



序と巻末、だけでなく所収の作品一つ一つにも解説がついています。なお全800頁超😳


SFが「冬の時代」を迎えたのはSF的な世界観が他ジャンルに影響を与えた結果という側面もありそう。

たとえば純文学の本流中の本流であるはずの平野啓一郎さんでさえ👇みたいな作品がありますからね。


逆にいうとそれでもSFが復権する必然があったということ……。
インターネットの出現、メタバース、オウム・統一教会、格差社会、気候変動、阪神淡路・東日本大震災、東京電力福島第一原発事故、コロナ禍にロシアウクライナ戦争。そして社会を分断するフェイクニュースにヘイトスピーチ……。
現実がSFを追い抜き、追い越しつつある時代といえるかもしれません🤯

総じていえば、新人さんはフレッシュさはありつつも、やはり他分野で既に実績あるベテランは作風が安定していると言えるでしょう。
時代の風俗を大胆に取り入れ、時には流行のマンガやゲームの要素を入れ込んだ作品の方がかえって古びない傾向も見えました🤣
それは新しい古典の体系を作ろうとする動きとさえいえるのかもしれません。

……それだけに長々とついた解説はむしろ蛇足という印象が😢
SF特有のホモソーシャルな関係性は昔から変わらないんだなと思わせるのはジャンルのためには良いことなのか悪いことなのか🥺
百合👇はあってもBLはこれからという非対称性も気になるところでした。

とはいえ新人に刺激を受けてベテラン作家が熱を持つのは嬉しいことに違いありません😃


何より世界の方からSFを求め出したということに自信を持って、新人もベテランもドシドシ作品を書いていただきたいものですね😃








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