前回第6巻が出たときに、もうこのシリーズも終わりかなって思っていたので、2年以上のブランクを空けた後、いきなり7巻8巻が出たのがちょっと驚きでした😳




というわけで、岡崎琢磨著「珈琲店タレーランの事件簿7 悲しみの底に角砂糖を沈めて」宝島社文庫より。


しかも良く見たらタイトル「珈琲店」じゃないですか。今まで「喫茶店」だと思ってました。あらま、恥ずかしい🫣


京都旅情とコーヒーのうんちくが面白いお馴染みのシリーズ。

"珈琲店" タレーランのバリスタ 切間美星(きりまみほし=名前の由来はコーヒーのキリマンジャロから)が安楽椅子探偵になって、コーヒーやカフェに関わるさまざまな日常系の謎を解決するミステリー。




7巻は短編集になっています。


前巻で晴れてアオヤマ(名前の由来はコーヒーのブルーマウンテンから)君から告白されて、これで最終回かなと思ったのは前述の通りですが、だからなのか今巻ではアオヤマ君がほとんど登場しません(時系列的には8巻の方が先の内容になりますが)。

また舞台としての京都が今巻は少し後景に引いています。


そして作者が実際に体験したミステリーから発想を得た「ビブリオバトルの波乱」を始め、所収の短編はほぼ実在の出来事に内容を寄せたと「あとがき」にありました。

ために扱うテーマも、セクシャリティだったり親権だったり、あるいはオカルトだったりと、現実に即したテーマが多くなっています。

特にジェンダーは最近作者が力を入れたいテーマになっていると🙂


まだ慣れない故か、現実を扱う際のザラつきが正直否めませんが😅作家生活10周年を迎えた作者の進化はますます楽しみです。







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