著名なトレーダーとして有名な藤巻健史氏のコラムです。
http://jp.reuters.com/article/jp_forum/idJPTYE85000M20120601?pageNumber=4&virtualBrandChannel=0
その中から抜粋しました。
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(抜粋)
さて、おできの問題は、日本も無縁ではない。一見、変動相場制を採用しているように見えて、実は機能していない国の典型が日本であると先ほど述べた。実際、多くの外国人が指摘するように、日本こそ世界最大の社会主義国家であり、実質的には固定相場制の国なのである。そうでなければ、経済ファンダメンタルズと乖離した長期円高トレンドの持続は説明がつかない。
普通、経済が下降して魅力的な投資案件が国内から失われれば、資金はより魅力ある海外に流れるはずだ。変動相場制が機能していれば、そこで円安に切り替わったはずである。ところが、それが起きなかった。
為替が国力を反映して動かないのは、この国が真の資本主義国家ではないからだ。資本主義が徹底されていたら、超低金利の日本国債にこれほど投資が集まり続けるわけがない。預かったお金の8割を国債で運用している実質国営のゆうちょ銀行の存在に象徴されるように、市場原理が無視され国内に資金が滞留したことが、実体経済から乖離した円高の原因なのである。
しかし、このおできも、もはやこれ以上の膨張は許されまい。どこかのタイミングで、事の深刻さが強く認識され、国債が暴落し、急激な円安に転じる可能性が高いと思う。
しかし、繰り返すが、長い目で見れば、それは悪い話ではない。円安が進めば工場も戻ってくるし、観光などサービス業の国際競争力も回復する。魅力的な投資物件も生まれ、ハードランディング後に逃げ出した資金も再び日本に戻ってくるだろう。そしてその結果、今度は円高にシフトする。市場原理が偉大であるゆえんだ。
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このコラムの中でのユーロ観察での藤巻氏の洞察力はとても参考になりました。
また、中国経済の評価もその通りだと思います(ただし、中国経済の未来については私の意見とはちがいますが)
そして日本経済です。
この国が真の資本主義ではない・・・その通りだと思います。
なぜなら、日本はデフレだからです。
資本主義が機能しないのがデフレという経済状況なのです。
では、どうして円高なのかというと、デフレだからです。
藤巻氏はいつか円安になると書いていますが、自然発生的に円安になることはまずありえません。
なぜなら、今の円高は人災と呼んでも差し支えない状態だからです。
なぜ、円高なのか?それは・・・
・日銀の金融政策による総体的な日本円のマネーサプライの減少
・バブル崩壊後のデフレによる経済縮小による民間負債の減少
・日本国債の流動性の高さ
などなどでしょうか?
単純に言えば「日本円の流通量が減って、それに比べて海外の通貨の流通量が増えているから円高になっている」ということです。
つまり、日銀が通貨を大量に発行して、それを誰かが投資や消費に使い、日本円の流通量が増えない限り円安にはならないということです。。
簡単な理屈だと思います。
そして、国債の暴落ですが、これも考えにくいですね。
なぜなら、日本円は日本でしか使えない通貨であり、日本国債を売って手にした日本円をどこに投資するのでしょうか?
つまり、国債を売って手にした日本円は日本でしか使えないのです。
もし、日本円で外国通貨を買っても同じことです。
マクロ的には誰かが日本円を売って米ドルを買っても、日本円がアメリカに行くわけではないですから。
日本円は必ず日本国内に留まり続けます。
そして、広義的に言えば、日本円=日本国債なのです。
日本国債が下落するということは、日本がインフレになるということです。
インフレになるためには、デフレを脱却しなければなりません。
しかし、今の日本政府はデフレ脱却とは逆方向の経済政策ばかりを行なっています。
これでは、藤巻氏がおっしゃるような日本経済はなかなか来ないと考えます。
http://jp.reuters.com/article/jp_forum/idJPTYE85000M20120601?pageNumber=4&virtualBrandChannel=0
その中から抜粋しました。
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(抜粋)
さて、おできの問題は、日本も無縁ではない。一見、変動相場制を採用しているように見えて、実は機能していない国の典型が日本であると先ほど述べた。実際、多くの外国人が指摘するように、日本こそ世界最大の社会主義国家であり、実質的には固定相場制の国なのである。そうでなければ、経済ファンダメンタルズと乖離した長期円高トレンドの持続は説明がつかない。
普通、経済が下降して魅力的な投資案件が国内から失われれば、資金はより魅力ある海外に流れるはずだ。変動相場制が機能していれば、そこで円安に切り替わったはずである。ところが、それが起きなかった。
為替が国力を反映して動かないのは、この国が真の資本主義国家ではないからだ。資本主義が徹底されていたら、超低金利の日本国債にこれほど投資が集まり続けるわけがない。預かったお金の8割を国債で運用している実質国営のゆうちょ銀行の存在に象徴されるように、市場原理が無視され国内に資金が滞留したことが、実体経済から乖離した円高の原因なのである。
しかし、このおできも、もはやこれ以上の膨張は許されまい。どこかのタイミングで、事の深刻さが強く認識され、国債が暴落し、急激な円安に転じる可能性が高いと思う。
しかし、繰り返すが、長い目で見れば、それは悪い話ではない。円安が進めば工場も戻ってくるし、観光などサービス業の国際競争力も回復する。魅力的な投資物件も生まれ、ハードランディング後に逃げ出した資金も再び日本に戻ってくるだろう。そしてその結果、今度は円高にシフトする。市場原理が偉大であるゆえんだ。
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このコラムの中でのユーロ観察での藤巻氏の洞察力はとても参考になりました。
また、中国経済の評価もその通りだと思います(ただし、中国経済の未来については私の意見とはちがいますが)
そして日本経済です。
この国が真の資本主義ではない・・・その通りだと思います。
なぜなら、日本はデフレだからです。
資本主義が機能しないのがデフレという経済状況なのです。
では、どうして円高なのかというと、デフレだからです。
藤巻氏はいつか円安になると書いていますが、自然発生的に円安になることはまずありえません。
なぜなら、今の円高は人災と呼んでも差し支えない状態だからです。
なぜ、円高なのか?それは・・・
・日銀の金融政策による総体的な日本円のマネーサプライの減少
・バブル崩壊後のデフレによる経済縮小による民間負債の減少
・日本国債の流動性の高さ
などなどでしょうか?
単純に言えば「日本円の流通量が減って、それに比べて海外の通貨の流通量が増えているから円高になっている」ということです。
つまり、日銀が通貨を大量に発行して、それを誰かが投資や消費に使い、日本円の流通量が増えない限り円安にはならないということです。。
簡単な理屈だと思います。
そして、国債の暴落ですが、これも考えにくいですね。
なぜなら、日本円は日本でしか使えない通貨であり、日本国債を売って手にした日本円をどこに投資するのでしょうか?
つまり、国債を売って手にした日本円は日本でしか使えないのです。
もし、日本円で外国通貨を買っても同じことです。
マクロ的には誰かが日本円を売って米ドルを買っても、日本円がアメリカに行くわけではないですから。
日本円は必ず日本国内に留まり続けます。
そして、広義的に言えば、日本円=日本国債なのです。
日本国債が下落するということは、日本がインフレになるということです。
インフレになるためには、デフレを脱却しなければなりません。
しかし、今の日本政府はデフレ脱却とは逆方向の経済政策ばかりを行なっています。
これでは、藤巻氏がおっしゃるような日本経済はなかなか来ないと考えます。