アメリカの大学スポーツリーグ再編問題。ざっくり振り返ると。アメリカの大学スポーツには5大リーグがあった。




だいたい、地域で分かれていた。






しかし、リーグ間格差が顕著になった。金持ちと貧乏。ダントツ金持ちは、東南部のSECリーグ。アメフトとバスケが強く、テレビの試合放映料が、1大学あたり年間100億円以上入ってくる。


で、BIG12リーグのテキサス大学とオクラホマ大学が、SECへ移籍した。金目当て。



テキサス大学は、全米州人口第2位3000万人のテキサス州のナンバーワン人気大学。オクラホマ州の人口は少ないが、オクラホマ大学はアメフトが強い。


さらに、テキサス大学とオクラホマ大学は隣州永遠のライバル関係で切り離せない。SEC側は喜んでテキサス大学とオクラホマ大学を受け入れた。


これがリーグ再編の引き金となった。そして、崩壊したのが西部のPAC12リーグ。






アメリカでカネを稼ぐスポーツは、アメフトとバスケ。しかし、PAC12リーグの大学は、一部を除いて、アメフトとバスケが強くない。だから、テレビ放映料があまり入ってこない。1大学あたり20億円以下。


このままではジリ貧。すると、UCLA、南カリフォルニア大学、ワシントン大学、オレゴン大学が、北部のBIG10リーグ移籍を発表した。


さらに、スタンフォード大学とカリフォルニア大学が、東南部のACCリーグに移籍した。


残されたアリゾナ大学、アリゾナステート大学、ユタ大学は、テキサス大学とオクラホマ大学が抜けたBIG12リーグに入れてもらった。






地図上、リーグ入り乱れ。UCLA、USC、ワシントン大学、オレゴン大学は、アメリカの西から東に大遠征しないといけない。


再編の結果、PAC12リーグは崩壊した。しかし、かわいそうに、オレゴンステート大学とワシントンステート大学はどこにも移籍できなかった。取り残された。


このままでは試合できない。リーグ再編は2024年秋から始まる。



暫定的措置として、ウエストコーストリーグの大学と試合させてもらうことになった。


で、前置きが長くなったが、今日のニュース。






ようは、マウンテンウエストリーグの4大学が、2026年秋シーズンから、PAC12リーグに移籍する、と。




残されたオレゴンステート大学、ワシントンステート大学とともに、PAC12リーグを復活させる。今後、追加加入の大学も出てくるだろう。








オレゴンステート大学とワシントンステート大学は、歓喜のツイート。


ただし、単純に、あ〜良かったね、とはならない。



今度は、マウンテンウエストリーグが崩壊した。9大学中、4大学がいなくなる。しかも、リーグの中では有力大学がごっそり。マウンテンウエストリーグは、このままでは26年秋シーズンからはやっていけなくなる。


全米チョー一流大学のリーグ再編問題は終わったが、一流大学のリーグ再編問題は続きそう。