MY HERO
自宅の部屋を整理していたら出てきた懐かしいもの。
93年にバリ島で取得した国際免許証。
そしていくつかの写真。
今から24年前、当時22歳か。
記憶をたどるとこの時は確か20日間ほど滞在していたと思う。
バリの大波に魅せられ、
ひたすらビッグウェイブチャレンジを続けていた頃だ。
まとまった期間滞在するので、
モトクロスバイクを期間中激安でレンタルし(よく壊れる)、
どこまでも走っていく。
バリは今でこそ島全体が立派なリゾート地だが、
この頃はクタ(中心部)を離れたら辺りはのどかな田園風景。
道も舗装されていない場所も多く、車ではなくバイクが有利。
世界有数のハードウェイブスポットでもあるウルワツへは、
道がないので獣道のような山道を延々とバイクで登っていった。
(今は車で行けるし、豪華なホテルも建っている)
毎日サーフボードを肩に担いでこぼこ道を走り、
その日一番のスポット(と言ってもほぼ毎日ウルワツ)
へ向かい、大波と格闘しては、
「あぁ今回も無事でよかったぁ」
と胸をなでおろしていたのを思い出す。
満月(大潮)になると
本当に震えるほどの大波になる。
しかも浅く、海底はギザギザのサンゴ。
でも、そこには常に強力な先輩たちがいた。
先輩たちの背中を追いかけながら、
心臓バクバクさせながら沖に向かった。
どんなにヤバいシチュエーションでも、
外人に負けないサーフィンでバキバキと大波に乗る先輩たちが
めちゃくちゃ格好良かった。
彼らの凄まじいサーフィンは目に焼き付いて今も離れない。
そして自分もそうなりたいと負けずに大波に突っ込んでいった。
がむしゃらにやっているうちにどんどんレベルが上がっていった。
私が海の中で心の迷いがあると、すかさず
「ビビってんじゃねえ、行け!行け!」
と大声出された。
先輩に言われたら行くしかない。
自然とそれで恐怖心は無くなった。
もちろん数えきれないくらい怪我もしたけれど。。
でも、技術的に追いつかない人間がこれをやったら怪我だけでは済まない。
先輩たちは私のレベルを知っていて、新しいステージへと導いてくれた。
そしてそこで身に着けた技術は、現在も保っていると自負している。
・目標(目標となる人)をもつこと
・決めたら迷わずチャレンジすること
・自分を信じること
これは、ビジネスでも必須だ。
私の根底に流れるもの。
10代から厳しく先輩たちから叩き込まれてきた。
でも誰よりも負けず嫌いで、
生意気だった私を本当に可愛がってくれたと感謝している。
もちろん、今でも付き合いがある。
子供の時は埋まらない絶対的な年の差も、
今では精神年齢が追いつき、海で会えばくだらない話で盛り上がる。
サーフィンレベルでは、
もはや圧倒的に私が上だが(笑)、
私の中の永遠のヒーローであることに変わりはない。
皆さんにヒーロー、ヒロインはいますか?
私にはいます。
どんなに歳をとったとしても、
私の中で永遠のヒーローです。
そんな目標とされるヒーローに自分はなれているのか?
頑張ろう。
先輩たちの背中を追いかけていた22歳の私。(右から3番目)

