再会そして覚醒 まだ見ぬ波を求めて
本年も全力で業務に立ち向かって参ります。
変わらぬご愛顧の程、宜しくお願い申し上げます。
さて、
久々のブログ更新となりましたが、方々より旅の記録を残せと
言われたのでだらだらと綴ります。
記録故、長いですがよければお付き合い下さい。
(正月なのでだらだら書きます)
12月28日 7:30A.M
車にサーフボードと荷物を積み込み、一路成田へ。
行先は、未開の地、
スリランカ
スリランカはまだまだ日本人には馴染みの薄い場所。
セイロンティーくらいなら知っているけれど、年間観光客数も3万人ほどで、
観光地としてはまだまだ日本ではこれからな場所。
(実は世界遺産がたくさんあります)
もともとイギリスの植民地だった所以か、ヨーロッパの人々にとってはリゾート地として有名。
きっかけは、昨年末旅で出会い、行動を共にした友人の、
(昨年の旅の記録はこちらから↓)
昨年末の記録
「スリランカ、当たればワールドクラスの波が立つらしい・・・」
この一言。
ならば行かねばならない。。。
当ててみせようじゃないか!
という事で、昨年台湾の旅の際、また一緒に旅をしようと約束した仲間と
成田で再会。
全4名で目的地である、
スリランカ南部にある、ヒッカドゥワへ。
13:15分発、
一路スリランカ、コロンボ空港へ。
コロンボまでは、フライト時間ざっと10時間。
この遠さが、観光客を遠ざけている理由かもしれない。。。
幸いスリランカ航空には、全席テレビモニター設置。
このフライトだけで私は、
長編の小説を読破、かつ4本の映画をすべて制覇。。。
現地時間 19:40分、
コロンボ空港到着。
日本との時差は、-3時間半なので、まさに10時間のフライト。。。
一息付く間もなく、日本では換金できないスリランカルピーと円を交換。
そのまま迎えの車に乗り込み、ここから更に3時間、
南国特有の悶絶!絶倒!フルスロットルデッドヒートで目的地へ。
(スリランカ人の運転は、過去最強レベル…)
ちなみにスリランカにはほぼ信号がありません。ゆえにフルスロットル。。。
車線はあるようでない!
遠い遠い目的地のゲストハウスに着いたのが現地時間23時30分。
日本では夜中の3時。自宅からの移動時間、実に20時間・・・。
旅慣れた全4名もさすがに言葉少ない。。。
コロンボ空港で手持ちのドルで買ったハイネケンでとりあえず乾杯。
(スリランカではお酒はどこでも買えません。許可された大きなスーパー以外は無理)
明日からのサバイバルに備え、0時30分には就寝。
疲れと期待が入交じり、ベッドとファンだけの無機質な部屋で即効熟睡。
12月29日 5時30分起床
「起きろ~」
友人の一言で起こされた私、
コーヒーが無いことに気づきショックで動けない。。。
コーヒーがないと目覚めない私。。。
寝ぼけた頭で、
「スリランカって紅茶の国だろ?まさかコーヒーないのか???」
そう思うとショックで余計に動けない。。。
(実際は美味しいコーヒーが飲めました)
宿は、まさしくビーチフロント、目の前がサーフポイント。
ロケーションは申し分ない。
寝ぼけ眼でラナイから波をチェック。

波のサイズは頭くらいだろうか。。。
でもとてもワールドクラスには見えない。。。
「もしかして外したか?」
それでもはるばるやってきたのだからと、コーヒーの誘惑を振り払い、
私は真っ先に寝ぐせ頭を振りながら無理やり目覚め、すぐに着替え沖に向かう。
ちなみにスリランカは常夏の国、水温も28度はあり、裸で海に入れます。
遠目で見ると分からないが海に入ってみると波のサイズはオーバーヘッド。
そこそこデカい!そしてとてもパワフル。
ただ、風の向きが合わず、波の面がガタガタで、板をしっかりホールドしないと
コブを拾って波の力で吹っ飛ばされそうだ。。。
確かに本領発揮すればワールドクラスなんだろうな。。。
そんな感想を抱き、この日は結局朝・昼・夕の3ラウンドをきっちり消化。
デカい波に体を順応させていく。
でも期待した分、私には物足りなさが残る・・・。
何だろう、、、この不発感。。。
夕方の海上がり、ストリートで道端に車を停めていた流しの
サーフガイドらしき現地人を捕まえそのまま交渉。
「俺たちのサーフガイドしてくれ」
「いくらでやってくれる?一日大丈夫か?」
などその場でしぶとく交渉し、契約成立。
(スリランカ人は、現地語と英語をほぼすべての人が話せます)
より波のよい場所を求めて、物足りない私は3人を引き連れ宿を拠点に移動を決めた。
12月30日 4時30分起床。
ガイドとの待ち合わせ時間は朝の5時。
口約束なんで来ないかとも思ったが、スリランカ人は真面目。
5時5分にきっちりハイエースに乗って迎えにやってきた。
まだ薄暗い中、更に南部へ1時間ほど下る。
朝焼けが何とも美しい。。。世界共通の癒される光景。。。
相変わらずのフルスロットルデッドヒートバトルの中を野放しの牛が道を横切っていく。
いくつかのポイントをチェック。
ガイドが自慢げに案内したあるポイント。
そこには最高の波が待っていた。
遥か沖、ダブル(4フィート)近い、エクセレントウェイブが待ち構えていた。
ボトムはシャローなリーフ(岩とサンゴのミックス)。
沖へ出るのも、上がるのもリーフの切れた1か所のみ。
流されたら終わりのこのポイント。ボトムにヒットしたら危ないけど即決で私はここに!
「これだよ!これっ!!」
朝にファストフード店でコーヒーをゲットした私に怖いものは既に何もない。
まさに覚醒。一人ニヤニヤとほくそ笑む・・・。
旅を共にするレディース2名にはちょっときついため、
2人をよりメローな場所へ連れていきそこで降ろし、後で待ち合わせ。
私はこの波を切り刻む。
「素晴らしい!完璧!」
波に順応し、完璧なサーフィンで思いのままのラインを描く。
波に乗り終え沖に戻ると、沖にいるフランス、イタリア、イングランド等の
サーファーが、
「お前のサーフィンはグッドだ!やるじゃん!」
と皆声をかけてくれる。海の中の日本人は私と連れの2人。
友人はちょっと腰が引けている・・・。
日本人サーファーは基本的にナメられるが、それをナメ返す。
「日本人なめんじゃねえ!」
これこそ、丁々発止やり合う事。やり合うことで友情が生まれる。
海から上がると、サーファーでもあるガイドが、
「お前やるな!」
「ここよりもっと危険なんだけど、最高なシークレットポイントがある」
「お前OK!行くか?」
私「当たり前だろ!行くに決まってんじゃん!何しに来たと思ってるんだ!」
その場で即決。
ただし風のない朝がねらい目とのこと。即決で翌日もガイドをお願いする。
1ラウンド後、別れた2人とも合流。
第一の目的を達成した私は十分上機嫌。
午後のもう1ラウンドは、他の3人のレベルに合わせ、リーフのないビーチ(海底が砂)ポイントで
まったりサーフィン。
ここでも海上がりにスリランカのローカルサーファーからたくさん声をかけてもらった。
私のサーフボードを手に取って興味深く観察している。
言葉は通じなくても、サーフィンで分かり合える。
世界共通のこのフィーリング。
とても幸せ。
辛いものが苦手な私、スリランカはやはりカレーが有名だが、
夜はイタリアンレストランでピザを食べる。
さすがヨーロッパのリゾート地、辛くないものもしっかりあります。
しかも食べて飲んで、一人1000円程度。
明日への期待を胸に、23時には就寝。
12月31日 4時30分起床
「今日は更に遠いよ!」
ガイドの言葉をスタートに、もう慣れてきたフルスロットルデッドヒートが始まる。
目指すはシークレットポイント。
今日も朝焼けが美しい。。。
途中でファストフード店で抜かりなくコーヒーをゲット。
もう怖いものは何もない。
早いもので今日の深夜に日本に向けて出発する。
「今日大けがしても、寝て起きれば日本の病院だ!」
などと、冗談じみて皆と言葉を交わす。
つまりやるしかない。。。
シークレットポイント到着。
どう見ても民家のガーデンに車を停めて波をチェック。
この細い小道を抜け、
そこに待ち受けていたのは、
圧巻のビューティフルウェイブ。
波のサイズはダブルくらい。デカい。。。ピークはおそらくもっとデカい。
この波を一目見た瞬間、私は身震いし、闘争本能にスイッチが入る。
闘争本能、見事に覚醒。
結局1人は技量を越えるため、見学へ。
私以外の2人は、メインステージから少し離れ、少しでも安全な場所で
サーフする事に。
2人はガイドから、注意深く危険な場所などのレクチャーを受ける。
私は、すでにレディー状態、集中し一人の世界に入っている。。。
こんな時は、もはや誰も私に話しかけない。。。
ここも写真に見える、岸のリーフが切れているこの1か所でしか出入りできない。
洗濯岩のようなギザギザのリーフで、これが海底に張り巡らされている。
刻まれたら完全にアウト。
初めてのポイントは誰でも多少の不安はある。
ましてこのような大きな波ならなおさらだ。
そんな時は、必ず私が先頭をきり、先導する。
昔は、私も先輩たちの背中を見て追いかけて沖へ出ていった。
今は、私の役目である。
沖ではすでに10人くらいのヨーロッパ勢が波を刻んでいる。
さすがにうまい奴らが多い。
それに感化され、私もクリーンな波のフェイスに思うラインを描く。
素晴らしい波。
素晴らしい環境。
素晴らしい仲間。
あまりの素晴らしさに、感動で一杯になった。
ただ、油断は禁物。
イタリア人が波に飲まれて、頭から首をぐっさりリーフにえぐられている。
イケメン台無し・・・。
2時間サーフし、私は満面の笑みで上がってきた。
ありがとうスリランカ。
最後にガイドが、
「俺のガイドは最高だろ?正しい奴に、正しい場所を提供する」
と言っていた。
あっぱれです。
昼食後、
風が出て来て、サイズも落ちてきたので、再度私たちは移動し、
最終ラウンドは昨日私が入った場所でみなで入水。
若干昨日より波のサイズも落ちているので、何とかみなでサーフィン。
最高の思い出を刻むことが出来ました。
帰り際、ゴールという街に立ち寄り、土産物などを調達。
更に帰り際のフルスロットルバトルの最中、ガイドが
「エレファント!」
と絶叫!
「どこ?どこ?」
とみると、
まさかのトラック移動。
今日は大みそか。
何かの行事に参加するのだろう。
17時30分
宿に帰り、急いで身支度。
ガイドともここでお別れ、連絡先を交換し、ハグをして再会の約束をする。
2日間だったが、ガイドがとても悲しそうで、切なかった。
スリランカの人々はホスピタリティに溢れる。日本人にも同じ感覚がある。
18時00分
周囲に別れを告げ、迎えの車に乗り込み、一路コロンボ空港へ。
大みそかの夜なので人出が凄く、通常よりも時間がかかる。
とにかくすごい人だ。みな寺院に向かうのだろう。。。
泊まっていた宿でも今日はオールナイトでパーティーだそうだ。
皆浮かれていた。。。確かに浮かれてる・・・。
年越しは世界中でお祭り騒ぎ。。。
21時30分
コロンボ空港着。
最後に空港で今回の旅の無事を労い皆で乾杯。
でも結局、安堵感からか最強のくだらない話しで盛り上がる。。。
24時00分
搭乗ゲートで年越し。
皆でハイタッチ!ありがとう2014年!
一路成田へ。
1月1日 11時30分
成田到着。
今回のミッションコンプリート。
今回の私のテーマは。
「眠れる闘争本能を覚醒させる」
こと。
それはクリア出来た。
また新しい友が出来たこと、感謝したい。
行動を起こすことで、見えるもの、得るものがある。
それは自身の血肉になる。
私は続ける、体が動く限り。。。
オッサンなのに・・・と揶揄する人もいる。
オッサン上等、人にボーダーなどない。
スリランカの皆様に感謝します。
旅をともにしてくれた仲間に感謝します。
ありがとうございました。
皆様の本年のご多幸を祈念致します。
2015年1月1日 帰宅した自宅にてやり切ってやった感満載!
石村 裕史










