〜前の記事の続きです〜
 
 
ハリネズミ「当人の作文技術が欠如している為、引き続き、ハリ助がインタビュー形式で担当します。」
照れ「すみません。自己研鑽に努めます。宜しくお願いします。」
 
 
ハリネズミ「では早速。京都にゴールした時はどんな気持ちでしたか。」
ニコニコ「着いた瞬間は、あっ、、、ここがゴールなのか、、って感じで不思議な感じでした。五十三次のゴールは三条大橋ですが、道はその先に見えているしずっと続いていますからね。ここがこの旅の終着点というのが、変な感じがしちゃいましたね。えこの橋で止まっちゃって良いの?って感じでした。」
 
 
ハリネズミ「実感が湧かなかったということですか。」
ニコニコ「そうですね、、。実感と言うより、いざゴールに辿り着いた時、旅が終わってしまったことが結構悲しかったんです。と言うのも、三条大橋に至るまでの道中の思い出が濃く、“ゴール地点での感動”はもうおまけのような感じでした。実際そこが京の都であろうがどこの都であろうが、もう応援してくれた人への感謝で胸いっぱい、それまでの思い出でお腹いっぱいって感じだったんです。笑」
 
 
ハリネズミ「なるほど。それだけ辿り着くまでの過程で色々あったんですね。」
ニコニコ 「はい。なので着く直前は、すっっごい緊張しました。目指して来たゴールがいざ目の前に迫ると、何も出やしないのにトイレに行きたくなりました。そして自分の気持ちを喋っていないと落ち着かず、吐きそうになったので、ひたすらだらだら話した動画をインスタグラムのストーリーに載せていました。笑笑」
 
 
ハリネズミ「到着した後、何をしたくなりましたか。」
ニコニコ「出会った沢山の人に、無事着けました!!って伝えたくなりました。本当に出会った方は、数え切れません。みなさん本当に優しくて、励ましの言葉だけではなく、色々物もいただきました。」
 
 
ハリネズミ「旅の出会いは本当に一期一会ですね。」
ニコニコ「はい。良くしていただいた宿の方には、後日住所を調べて写真とお礼の手紙を送りました。ですが、一緒に歩いた方や何か激励の品をくださった方のほとんどは名前も連絡先も知らない方です。もう二度と会う機会があるかわからない方々に背中を押され、ここまで来れたんだなぁと感謝の気持ちでいっぱいでした。」
 
 
ハリネズミ「そんなに沢山の出会いがあったんですね。」
ニコニコ「はい。写真を見返せば20人以上いましたが、それでも撮れたのはごく一部なんです。特に旧道は昔ながらの住宅街を歩くことも多かったので、道沿いに住んでる方はすぐに私のことを東海道ウォーカーとわかったのでしょう。立ち話をしてる地元民の方から、バイクに乗ってるおじさん、お店の方など色々な方が応援してくれました。」
 
ハリネズミ「温かい人が多いですね本当に。」
照れ「はい。静岡の袋井という場所で後半戦に突入してからは、少しずつゴールが近づいて来た感覚があったので頑張れました。ですが、そこまでの前半戦、よく挫折せずに歩き続けられたなぁと思い返してみると、毎日多くの人と温かい出会いがあったんです。そういうものがなければ、延々と歩き続けることに楽しさを見出せてなかったかもしれません。」
 
 
ハリネズミ「なるほど。沢山の良い出会いが道中を思い出深くしてくれたんですね。」
ニコニコ「はい。友達も至る所で会いに来てくれました。」
 
 
ハリネズミ「ありがたいですね。」
照れ「はい。」
 
 
ハリネズミ「歩いてる時はどんなことを考えていましたか。」
キョロキョロ「うーん。。。それがあんまり覚えてないんです。割と無の状態が多かったと思います。頭で何か考えると言うより、目で地図を追ったり、変な人がついて来てないかキョロキョロしたり、車を確認したり、綺麗な山景色に見とれてたりと視覚が忙しかったんだと思います。笑」
 
 
ハリネズミ「なるほど。」
ニコニコ「始めは自分と向き合う時間になるかなって思っていましたが、いざ歩き始めると、意外と忙しいんです。笑 道が外れていないかを右手のiPhoneで確認しながら、左手はゴープロか催涙スプレー、雨の時は傘を持っていましたね。峠越えでは、特に心休まらない時が多かったですね。誰もいない静かな山の中を抜けていくので、右の斜面からは石が落ちてこないか、左の斜面には転げ落ちないように気をつけて、前からは猪が来ないか、後ろからは変な人がついてきてないか、などなど、、。ここで落っこちても誰がいつ見つけてくれるんだろうという場所もありますから、雨の後で地面が濡れて滑るところ、特に石畳の場所なんかは、細心の注意を払う必要がありますね。」
 
ハリネズミ「国道1号沿い以外の旧道では、整備されているものの歩きづらいところも結構ありそうですね。」
ニコニコ「そうですね。要所要所で気になったのは、山の入り口や人通りの少ない道に止まってるトラックですね。きっと長距離ドライバーの方で、仮眠を取られているだけだったと思いますが、私から見ると、運転席がカーテンで隠されている、怪しい車にしか見えないわけです。笑 ヒョイっと連れ込まれたらもう終わりだと思って、全身に力を込めて駆け抜けていました。」
 
ハリネズミ「どうして力を込めるんですか。」
笑い泣き「ガッと掴まれた時、全身の筋肉に意識が回っていれば、俊敏に抵抗できるんじゃないかと思って、、笑」
 
ハリネズミ「なるほど、、。そんな色々なことに思いを巡らせていた旅路ですが、踏破して一番思い出深かったことは何でしょうか。」
おねがい「いっぱいありますが、富士山の存在ですね。」
 
ハリネズミ「富士山!日本一の名山ですね。どうしてでしょうか。」
照れ「道中、至る所から見えるんです。見えるというか、居る。権太坂のあたりでは、まだ遠くに小さく見えているだけですが、自分の足が進めば進むほど、どんどん大きくなる。そして場所により見える角度が異なり、時間によって表情が異なる。1人で歩いているのに、富士山がずっと私を見ているような感覚になるんです。そして、はじめは小さく向こうのほうに見えていた富士山が、やがて大きくなり、横目に映る位置になり、そして背を向けてどんどん小さくなり、自分は西に行く。たとえ遠目だとしても、その存在感は、他の山と違うんです。」
 
ハリネズミ「なるほど、、。古の時代、富士山は信仰の対象だったようですね。」
ニコニコ「その気持ち、なんか共感というか、理解できるような気もしました。1時間で4,5kmしか進めないし、天気に左右されるし、すぐ挫けそうになる自分と、古来から変わらず同じ場所に在り続ける唯一無二の孤高の富士山。歩いているからこそなのか、いつも見てる富士山の光景とは違ったものを感じました。何も主張せずともそこに在り続ける荘厳さや不変的な威風堂々な佇まいに、人々は安心し、畏敬の念を抱いて来たんだろうなと。」
 
ハリネズミ「変わりゆく人と時代と、変わらない富士山が対照的ですね。」
照れ「ほんとですね。道中、ここから富士山が見えるといった案内板があったりするのですが、今日ではビルなどが建っていて、当時のままに見ることはできません。現代でも富士山の存在感は圧倒的なのですから、もっと建物が少なかった昔の景色では、はるかにより大きな存在に捉えられていたことでしょうね。」
 
ハリネズミ「まさに、東海道は、富士山に魅せられる道ですね。」
爆  笑「その通りです!ハリ助さんも、行きたくなりましたか?」
 
ハリネズミ「ハイ。ボクは夜行性なので、夜のうちに駆け抜けます。」
おねがい「それはすごい。山賊に気をつけて!」
ハリネズミ「何かあったらハリで突きます。」
おねがい「催涙スプレーを使わずに済んだので、貸しますね!」
 
ハリネズミ「ハイ、ありがとうございます。それでは、ここら辺でインタビューを終わりにしたいと思います。素敵な思い出と共に、これからも日本の魅力を見つけていってください。」
 
爆  笑「はい。ありがとうございました〜」
 
〜インタビュー終了〜
 
 
因みに、思い出として旅の記録を動画に起こしました。
煩雑な編集となっておりますが、よろしければご覧ください^^