ウチの息子を「ポール」としよう。

小学校入学したときからウチの息子をからかう子を、「ジョン」としよう。

とうとう2人は5年にもなり、クラス替え2回したが、
ポールとジョンは同じクラス。
このまま卒業まで同じ。

1年生の時からポールは、ジョンにからかわれたり、
ちょっかいをかけられたりするのが嫌、とずっと言っていた。

新学期が始まるときにジョンに会いたくないと泣いた事もあった。
ジョンに引っかき傷をつけられる事もあった。

なんとか自分で解決してほしいという気持ちがあり
ここで、守りすぎちゃうのもなんなので、
学校に相談とういうこともあまりしなかった。

私が学校で5年生の家庭科のお手伝いをしたときの事。
なんとなく私はジョンのいる班を見る事になった。

1回面倒見たら、ジョンがなついてくる。
2回目3回目も私が違う班を見ていても私に聞きにくる。

彼の作品や、彼の行動で立派なところがあったことを褒めたとき、
彼は私にそっとつぶやいた「ポールの機嫌が悪いんだ」

最近ちょっとお疲れ気味の息子が、
ジョンに八つ当たりでもしたのかしらと思い「いつから?」と聞いてみた。

すると、「小2の時から」

ポールからジョンがうっとうしいということばかり聞いてきた私は
ジョンの気持ちをはじめて知った。

子どもの事になると、多角的に見ることが必要とわかっていても
どうしても一方的になりがち。

私がジョンの気持ちを知ったからといって
ポールとジョンが劇的に仲良くなったわけではない。
親が働きかけたりはしないし。

話せばわかる、なんていう甘いことはないと思っている。
でも話せば違う面は見る事ができる。
かな。