13歳の秋、友達とある方を訪ねました。

12歳だった息子さんを自殺で亡くされたお父様です。

作家であったお父様は、息子さんが遺した詩を発表し反響を呼びました。

詩集を読んで私たちは感銘し、自分たちの家の近くにお住まいだったので、
連絡をとりお話を伺いに行ったのです。

お父様は、亡くなった息子さんと同じ年頃の中学生に
切羽詰ったものを感じたのか「命」について説いてくれました。

私たちの命は地球に生命が誕生してこのかた、
連綿と続いているもの。

アメーバからあなたまで、
一度も途絶えることなく続いているのだよ。

その命を自分で絶つのは、
いままで紡いできた命の糸を切ることなのだよ。

つらいことがあったとして、その中を生きるより、
つらいことからは開放されるかもしれないが、
その命の糸を自分で切る方が恐ろしくないかい?

訥々と悲しみを見せることなく、
わかりやすく説明してくれました。

そうなんだそうなんだ。
頭の中で繰り返しながら、涙が出そうになるのを堪えて聞いていました。

この経験で180度考え方、生活が変わったわけではないです。
でも、ずっと頭の片隅ありました。