エドウイン破綻で「ジーンズ業界」消滅
5大ブランド中4つが経営破綻


 国内最大手のジーンズメーカー、エドウインが11月26日に事業再生ADR(裁判以外の紛争解決)を申請した。エドウインは、昨年8月に投資に伴う200億円超に上る巨額の損失が発覚していた。

 事業再生ADRは私的整理に位置付けられる措置で、倒産ではない。現時点でもエドウインの営業活動は継続している。しかしながら、これで国内の大手ジーンズナショナルブランド(NB)、特に5大ブランドと言われた各社は、リーバイ・ストラウス・ジャパンを除いてすべて経営破綻したことになる。「ジーンズ業界」という枠組みは本当に過去の遺物になってしまった。

リーバイス以外はすべて破綻

 1990年代半ば頃までは、大手ナショナルブランドはジーンズ5大ブランドと呼ばれていた。エドウイン、リーバイス、ビッグジョン、ボブソン、ラングラーである。このうち、ラングラーを展開していたラングラージャパンは99年にVFジャパンとなったが、その翌年には解散。ラングラーブランドはエドウイン傘下のリー・ジャパンが取得した。昨年末に再出発したとはいえ、ボブソンは2012年6月に一度倒産している。

 今年4月に官民ファンドで経営再建を目指すことを発表したのがビッグジョン。そして7カ月後の11月にエドウインである。
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少しブランドのことをレポートするキオ会があったので、昨年の古い記事を取り上げてみる。これは、日経の記事であるが、まあ、破綻するのも仕方がないと・。

リーバイス、リー、ラングラー以外は本場米国のジーンズブランドではない。
リーとラングラーがエドウィンの傘下に入ったのも、エドウィン自体が本物ブランドを持てなかったためのジレンマを解消しただけ。

私はエドウィンという伊藤忠商事におんぶにだっこで、安物ジーンズというイメージのブランドは嫌いだった。
名前の由来は「江戸で勝つ」。ジーンズの産地が岡山であるのに対し、東京を本社にして勝つという田舎もんの代名詞みたいな会社だったし、不正経理で投資をしていて穴を開けた怠慢経営者だったから、良いものづくりが出来るわけがない。

ボブソン、ビッグジョンは共に岡山のデニムの織布、染色、縫製、後加工まで一貫して産地産業とともに守るために出ることはなかった。そのため、香港・中国などでの生産に遅れをきたし、価格維持ができなくなったのが敗因と明確だ。

そして高品質の製造管理を持ちながら、日本のデザイナーがデニムという素材に高品質を要望せず、中国で安物を製造し、暴利を貪ったためにデニムのラグジェラリーブランドが日本国内からRNAやエビスを覗いて育たなかった。

RNAのジーンズはデザイン力が有り、エビスはリーバイスのモロコピー。
ヨーロッパのジェノバから藍染めのサテンが輸出されたから、ジーンズと言う名称になったのが発祥で、ドニームさんがその生地の作り手として有名だったため、デニムという呼び名がついた。

モノづくりを誤魔化し、上辺だけのブランディングで暴利を貪り、博打のような金融業界に持ち上げられ唆され、大穴開けた顛末は国産デニムの絶滅。

まあ、made in USAのリーバイス501なんて、その昔はグアム生産(米国製だから)今では中国産だよ。

岡山、児島、貝原織布かクラボウのデニムを履きたいものだ。8900円しても大事に履くけどね。