少し、専門的なサンプリングアンケートの分析をやっと終えられそうです。フーッ・・。


さて、簡単なマーケティングの視点を皆さんに考えていただきます。


アンケートなどの分析、単純集計では大きく見落とすことがあるので、

今日はその点を知ってもらいましょう。

需要なのは複数回答の質問に潜んでいます。


■あるアンケートの質問において、マルチアンサー(複数回答)の集計例です。

下記の中から当てはまると思うものを選択し、その番号を記入ください。


回答者A・・・・①、②

回答者B・・・・①、④

回答者C・・・・①、⑤

回答者D・・・・①、③

回答者E・・・・①、②


これを集計すると、


①=5、②=2、③=1、④=1,、⑤=1

となりますね。


単純集計だと①が最もニーズを満たしている!という答えが出ます。


メーカーだとマスマーケティングなので、間違いではありませんが、

顧客のニーズを決めているのは、実は①以外の選択項目であったりするのです。


もっとも当てはまるのは?という質問を組み入れると

回答者A・・・・①

回答者B・・・・④

回答者C・・・・⑤

回答者D・・・・③

回答者E・・・・②

だったりします。


こうなると①だけの要素を満たしても、その商品は売れません。

つまり回答者A~Eまでのターゲット属性などと組み合わせて、初めてマーケティングのキーが見えてきますよね。


同じことがスーパーマーケットのID-POSレジデータにも見られます。


顧客A・・・・パン、牛乳、魚

顧客B・・・・パン、牛乳、魚

顧客C・・・・パン、牛乳、鶏肉

顧客D・・・・パン、牛乳、鶏肉

顧客E・・・・パン、牛乳、魚


単純アイテム別集計では、

牛乳=5点、魚=3点、鶏肉=2点


となりますね。重要点は、


パン、牛乳って競争力のある商材ですか?


スーパーでわざわざ購入せず、コンビニだって買えますよね?


つまり、このスーパーの競争力は、

魚、鶏肉にあり、きっと他のスーパーよりも美味しいために目的買いと来店目的の要因となっている可能性があるのです。


単純集計だとパン、牛乳が売れ筋だ!と思ってしまいますが、

魚、鶏肉を購入するついでにパンと牛乳(どこでも買える物)を買っているのです。


顧客あるいはアンケート回答者ごとに、キーとなるものを主体として集計し、プロファイルをする。


マーケティングとはこの視点を養い、数字を読み解く、言わばリテラシーを養うことです。


単純集計や商品別売上だけでは、真なる強みは見えてきません。


では、自称マーケ担当の皆さん、明日から頑張りましょう!