すき家と松屋、最安値250円に 吉野家つぶし“仁義なき牛丼戦争”
2010.4.5 15:14 Sankei Biz
牛丼チェーン「すき家」を展開するゼンショーは5日、全国の繁華街や都市部の店舗百数十店で、牛丼並盛りを通常の280円から250円に値引きするキャンペーンを4月9日~21日まで実施することを明らかにした。
松屋フーズも同日、牛めし並を通常の320円から250円に値引きするなどのキャンペーンを12日~23日まで実施すると発表。
吉野家が7日~13日まで通常380円を270円に値引きするキャンペーンに対抗するのが狙いとみられ、“仁義なき牛丼戦争”が幕を開けた。
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確かに値下げしてから、すき家の集客がすさまじい伸びを示していた。
しかも、吉野家は子会社が重荷で、8億円の赤字(グループで38億赤字)を今期計上するので、一気に攻め落とされる格好となっているのだ。
しかし、そう毎日毎日牛丼ばかり食べませんから、これ以上値下げしても、奪取の効果は下がるのでは?
280円⇒250円でほぼ11%の値下げです。
これってできるということは、すごい粗利を確保してきたんだ!と思ってしまいます。
まだ下げられるんじゃないの?
これは分りやすくすると、
競争原理で安くなる⇒体力勝負で弱者は敗退する
市場占有率が増加する⇒普通は価格が安くなると思うでしょ?実は値上げする
戦う相手がいなくなれば、値段を上げても牛丼は一定市場の需要が保てる。
航空業界がそうだ。JALが実質破綻しかけたころから、ANAは料金制度見直して東京-大阪片道で約2,000円程度実質値上げになった。
見た目の表示価格は安いが、ビジネスマンの出張と言う必要不可欠条件では一気に値上げとなってしまった。
だから、直近のこの短期間のたかが30円の価格競争で、将来100円の値上げを呑まされるだけとなる。
毎日食えないから一人当たり8杯ぐらいだから240円の受益だが将来はその倍以上の不利益をこうむるのだ。
だからこんなことでユーザーが恩恵を受けると思ったら大間違い。
自由競争は牛丼内に閉じられた話ではなく、牛丼のライバルはCoCo壱番屋のカレーとか、饂飩そば、パスタ、ラーメンなどが競合となるわけだが。
まあ、私は少しぐらい高くても吉野家ですけど。昔からあるブランドですし。
牛丼がそもそも300円台で食べられること自体が画期的でした。
カンブリア宮殿特集に出ていた「CoCo壱番屋」の社長の言葉。
「わが身を削る低価格は、従業員への労働酷使や取引先への価格ダウンを強制してしまい、総じて長い目で見たときに利益には繋がらないのだ。」と柔和に語っていた。
私はこの社長の共生という基本理念に久しぶりに心を打たれた。