2010年3月22日日経朝刊の春秋にある意味耳の痛い話が掲載されていた。

記事によると、

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経済団体の事務局の幹部を務めた人が、「最近経営者が小粒になりましたね」としみじみと語るのを聞いた。

今に始ったことではないが、思い当たる節がある。例えば業績が悪いとマスコミを敬遠して引きこもる上場会社の社長がいる。・・・・中略


「会社は経営者の器以上には大きくなりません」

と言う趣旨の話を、サッシ大手トステムの元会長の潮田健次郎さんから聞いた覚えがある。


繊維中心だった伊藤忠商事を総合商社に育てた元社長の越後正一さんを思い出す。

全く肌合いの違う元大本営参謀の瀬島龍三さんを採用して縦横に働かせた。・・・中略


「もしだまされても、自分は運がなかったのだ」と腹をくくり重用し続けた。

越後さんの講和をまとめた「大阪商人道を生きて」に載っている挿話で

「閥」が一番嫌いだとも述べている。

企業にできる閥は学閥や出世コースによるものなど様々だ。


狭量な社長はえてして閥を作り、異質な人材を遠ざける。

器の小さいトップは自分より小粒な後継者を選び、企業はこうして衰亡の道をたどる。

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先ず第一に、

「会社は経営者の器以上には大きくなりません」

非常に耳が痛い。私の器は非常に小さいのだろうな。(笑)

だからこんなチンケな毒舌マーケティングブログを書いている(笑)


第二に

仕事柄、データ分析結果から事業趨勢予測を行い、助言をすることが多い。しかし耳の痛い話を聞かない幹部はことごとく事業を衰退させている。

買収のドサクサで社長ポストにつき、3年連続で大赤字を出し衰退させた人が実在する。

その上に浮上の手法も持っていないのだ。

信じられないのはこの経営者がまだその座についているのだ。

本当に不思議だ。

会社の利益化のために何人も社員を首にしてきたのだが責任も取らない。

しかもそれでも利益が出せなかったのだ。

とうとう上場廃止となったが一説によると株主に媚びへつらっているらしい。


耳の痛い話をされたくないというのは、誰しも共通することだが、聞かないトップはやはり衰退したケースが多い。

耳の痛い話でも聞くことのできる器量が必要なのだろう。

民主党の生方氏に対し、影響を及ぼしたる影小粒の金亡者は、おそらく党ごと衰亡させるだろう。


第三に

私のかつて勤めていた大手小売業。創業者である会長と優秀な右腕の二人に人徳が有ったのか閥がなかった。社員も活き活きしていた。

ところが会長、優秀な右腕が共に亡くなった途端、閥が出来始め、

不正を働いて問題を起こした社員までが閥にもぐりこみ、

ゾンビのように復活している。

当然そのゾンビは、ゴマすり鉢を8個使い分けていた。

この企業、昨年度はとうとう前代未聞の大きな赤字を出してしまった。


最後に

リアル情報たる新聞でなければ、このような論壇情報は手に入らない。

ネットだけが良い情報ソースとは限らないのだ。

ま、費用対効果と言うのもあるが。