注目商品ランキングが示す09年消費動向 2009/12/11 11:24
J-CAST NEWS
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二大広告代理店の電通、博報堂が年末に発表する2009年注目商品ランキングが出そろった。
トップ10の上位を占めたのは、エコカー(ハイブリッド車含む)や、エコポイントの対象になった地デジ対応薄型テレビといった省エネ関連商品だ。
政府の経済対策によって割安感が高まったのが主因とみられる。
所得減少への生活防衛から同じ品質なら価格のより安い商品へ、という意識はある意味当然だが、それをきっかけに消費者の生活に対する価値観そのものを見直し、身の丈スタイルに合った「成熟した消費行動」に移りつつあるというのが両社共通の分析で、景気が回復してもこの流れは当分変わらないだろうと予測している。
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「単なる節約志向の流れだけではない」
ということを両代理店は発表しているが、
等身大の流れは、
実は90年代に入り湾岸戦争があって、85年のプラザ合意以降、持続的に続いていた円高による内需拡大のバブルが崩壊した。
93年からそれまで続いていた「シーマ現象」「アルマーニやジャンフランコ・フェレなどのイタリアファッション」「ボディコン・ワンレン」が吹き飛び、一気に等身大の流れが来た。
それまで流行していたカフェバー、イタリアンレストランなどは閑古鳥が鳴いた。
つまり車とファッションだ。しかし、この時代は携帯電話などは一般に普及しておらず、一般家庭でも概ね2万円ぐらいの出費抑制構造があった。つまりゆとりがあったのだ。
今はそれがない。
まあ、「等身大」と言うキーワードはバブル崩壊を経験した人は、聞き飽きた言語で、現代は等身大とは言わないだろう。
その時代を経験しなかった若い社会人たちが、ITバブルを謳歌し、西麻布ではフェラーリは本国イタリアよりも密度が増え、アストマーティンやベントレーなど高級車が横行し、ファッションウェアも非常に良く売れた。会社自体が不動産化し、向こう10年間の利益まで含みを入れた株価で、IT企業を評価し、プロの投資家は儲け逃げ、個人投資家は逃げ遅れた。
で、ライブドア事件以降、IXIやCTC、NIEWS事件など上場ITの化けの皮が剥がれ、今回のリーマンショックだ。
現代の環境を考えてみると、
■太陽光発電など、設備投資費用と得られるベネフィットは釣り合わないが、長い目で見た場合地球環境に必要であると理解している。
■地デジなどいやおう無く家庭のテレビにお金を突っ込まされる。コンバーター無ければ最低でも10万円程度の出費だ。
■給湯器などはエコキュートやオール電化などが必要
■マイクロソフトがまたぞろ、余計な新OSを発表し、XPで充分であるのにも拘らず、消費者から余計な出費を強いる。
■ガソリン車からハイブリッド、EVなどインフラを含めてパラダイムシフトする可能性が高い。
■携帯電話やモバイルを通じ、機能が強化されている。買い換えないと友人の話題についていけない。
など、
やがて訪れる生活インフラの変革に備えて消費者が、防衛しているのだと
感じる。
この感覚は、ちょっと流行ったりしたために購入するという感覚ではない。
つまり、
強制的に出費を強いられる事象が想定されるために、過去の延長線上にポジショニングされる技術にお金を出す勇気が無いのだ。
この上にまだ、
自民党の爺政治のおかげで、
足らず年金を奪取され、老後は支給年齢を上げることが予想され、国民が増税に対して超長期に防衛を迫られている。
国民自身の消費スタイルが、今までの延長線上の発想では、早晩生活が崩れていくことを予想しているのだ。
企業は株主利益を守るため?いや、株主に自分が経営能力があると思わせたい考えの経営者により、賃金を下げられ、社員のことは考えていない。
それなら、国民は企業の生み出すプロダクトなんて買ってやる必要は無いだろう。
「勝手に売上が下がればいいんだよ!時間が来たから早く家に帰るよ」
等という「エゴイスティックな自分だけが可愛い」人々による、
お互い様の凹まし合いにより、消費が今は地下三階にまで下りているところなんでしょうね。
昔の経営者は社員の家族的発想が強く、もう少し社員を大事にしなかったか?
過去の経営者に可愛がられ、庇ってもらった人間がやがて経営者になると、こうまで私利私欲に走るのか??
経営者たる器で無き者が、棚ボタとゴマ擦りのすり鉢により、経営者に座ってしまった会社が多すぎて、昨今の不況の原因となっているとしか思えない。
消費者は弱者であり、大半は普通のしがないサラリーマンだ。生活防衛するのは当たり前であり、
国家の将来における生活インフラデファクトの統一化
米国技術に依存しないPC環境と開発
生活インフラ革新に関連する購入補助や助成
の上で、経営者が
赤字で無ければ、従業員の給与に還元する。
経営者自らが社員の目線で所得制限を行う。
経営交代を行う。
等の新陳代謝と年寄りのしがみ付きの決別を身を持って示せば、
景気は戻ります。