事業仕分けが、槍玉に挙げられている記事がネットでも目に付く。


しかし、


一般企業が赤字に陥っている状況で、

■各ユニットの幹部が能天気に自分の存在意義を指し示すように新規事業や赤字事業の継続の理由をさも正当性があるように、役員プレゼンを行う


こんなことは一蹴されるのだ。


■涙を呑んで撤退しなければならない事業

■経費を半分に削減された事業


そのかわりに、

■伸びる要素のある事業やアドバンテージのある事業

には大きな予算が付く


そりゃ、環境に併せて最適化を目指しているからであるが、当該事業部長やカンパニー長たるものや、そりゃこれでノイローゼになったりする。

何故ならば外部の利害関係者が自分と協力してくれるかそっぽを向かれるのかがこの年度予算承認ローリングで決まるからだ。

予算カットは面目丸つぶれ。もう社内外を問わず孤立してしまいかねないぐらい熾烈を極めるのだ。


しかし、国家予算は、なんかのほほんとしているわ。

国家予算は民間私企業ほど短期的な視野で、予算化すべきではない!

そんな総論は誰でも賛成なのだ。馬鹿でも分るんだよ、そんなことぐらいは。


しかし、官僚の作成する文章は、テクニックがあるはずだ

①答申している事業の中に"2つの正当性と8つの無駄遣い"を意図的に巧く含ませて不透明にしている

確かに、事業には必要なものばかりなのだ。しかし、法の裏をついて無駄なものや検証されていないものも含まれて多すぎるのだ。

②文体に二重否定や倒置法など、理解しづらい文章としている(承認した後で落とし穴に嵌める為)

③読んでいて、すべてを読みきる気力が無くなる文章を意図的に策定している

(見做しで気力を失わせ、根負けして了承を得るため)


もう、これ自体が国民と国民の代表たる政治家を馬鹿にしている行為である。

(どうせお前たちは読解力が無いから分らないだろう?この文章。クックックッ)


きっと、民間私企業ならば、役員から声を揃えて、

“もっと完結に要点と効果が分るように文章を書けよ!”

の冒頭の一言でチンッ!!。


スーパーコンピューターの開発予算などは、日経新聞によると、

仕分け資料説明時⇒700億円すべて予算

だったのが、本当は

350億が民間協同予算、350億が国家搬出予算

だったらしい。プレゼンあるまじき間違いだ。

これは戦術ミスだろう。おそらく。予算全体に下駄を履かせていたか、バッファを取るための保険を掛けたのだろう。

小遣いが亡くなった小学生が母親に小遣いの追加を貰いに行くレベルの、マザコン予算説明テクニックだ。

ある新聞に

・富士通=スーパーコンピューター

・小野薬品=薬価について一部引き下げる方針

・IHI=ロケット見直し

・ツムラ=漢方薬やうがい薬、湿布薬などの市販品類似薬を保険適応から外す


の株が下がったとのゴシップ誌の記事を見たが笑ってしまい。

株価推移をみると本当に下がってしまっていることに余計に笑ってしまった。

軽薄短小な株主に支えられている薄っぺらい守銭奴株式市場だからで、

株主の質が低いのだろう。


言い換えれば、トヨタやホンダがF1に参戦し、世界と戦う技術に税金が投入されてきたようなものですね。

そりゃ、企業内でロンダリングされているから、別の名目で支援開発費が投入されているかもしれない。

つまりは社内の資金のシフトだけかもしれないが。


まあ、国家予算で利益性が維持されてきた企業だから、今回の事業仕分けで企業の利益性が損なわれたということを端的に言い表していることになる。


そんなに民間私企業の体力は無く、薄っぺらいのだろうか。

確かに長年、その体質で事業を運営してきた企業はダイナミズムに掛けるだろう。

しかし、それは「民間企業」であり、JALと一緒じゃないですか。


国家経済が私企業と密接に関連し、本来、企業がリソースを集中しなければならない研究開発に税金が投入され、私企業は余剰金で土地や不動産を買いあさって、資産を留保し、土地の価格を吊り上げ、その企業の株を日本から安い金利で調達した外資が保有する。

日本企業は株主たる日本からの借金でリターン投資した外資の顔色を伺い事業選択し、日本人たる従業員の首を切る。


われわれのような中小零細は国家の税金たる恩恵などは余り受けていない。


なんとなく経済のメカニズムが崩壊しているのであって、事業仕分けが悪いわけではない。


マスコミの記事を書く、ライターや取材記者などは、

数字のノルマや先に説明したような新規事業予算の役員プレゼンなどを行ったことが無いから、

民間私企業の事業継続や新規事業答申や提案コンペティションのプレッシャーなど一切体験したことが無いから、ぬるーい記事を書くのだろう。


私のこのブログの内容は理解を間違っているかもしれない。


しかし、それだけ国家予算と税金投入される企業とのかかわり自体が、

今まで国民に知らされていなかったということであり、誰も教育してこなかっただけのこと。


それを国民が知ってしまうと、総研を語っている経済評論家よりも

経済予測が当たる優秀な普通人が登場し、立つ瀬がなくなりますからねえ。


両親に大金払ってもらって、勉強してハーバードや東大を出た意味がなくなりますから。


だから情報をひた隠すのでしょう。知りえた人間の特権として。


今までマスコミというだけで新規参入の障壁があり、旨味を得てきた業界の記事は不愉快だ。