本当に課題解決に役立つ商品。


その実力のある商品を上手く人に伝えるのが、広告宣伝。


しかし、ここ5年ぐらい広告テクニック論やチャネル利用論が先行し、

「実力のある商品を作る」とか「人の生活に役立つ商品を提供し続ける」

と言う観点で、企業やマスコミの評価がなされていないように思える。


売上が大きければ、一流。

成長していれば一流。

ある程度有名だから一流。


数多く溢れる商品群のなかから、本当に自分にあった商品を見つけ出すのが、困難な時代だから口コミに人々は動かされる。


しかし、その口コミを商売として利用すると、口コミが虚飾にまみれて、口コミそのものが信用を失う。


今は、そんな世の中だ。


全く売れなかったファンションウェアが、芸能人が着るだけで飛ぶように売れる。

だから芸能人に着せたり、口込んだりする利権マーケティングとなるわけだが、

実は、こんな手法に踊らされて自分を見失い、購入する消費者が馬鹿なのだ。


で、実力は長く続かないために3年ぐらいで淘汰される。


それでもマスコミは、勝てば官軍、売れれば良い。

売るためには金を払え。宣伝費を。


本来、実力のある商品を、実力どおりに伝え、共感した消費者がそれを購入し、ファンとなるブランディングと、

無名の商品を芸能人に使わせて、ある一時だけ賑わせるが、売れなくなったときの責任は一切持たない、という売り方はどちらを経営者は選択すべきなのか?


もちろん前者だろう。

本当に実力のある商品は大量生産はできないものが多い。

原料が希少であったり、製法が難しかったり。


往々にして本当に実力のある商品は、本当にひっそりと売られているものだ。

日用最寄品は、別に気にする必要ないが付加価値品については、ひっそりと気が付かないところにちゃんと2本足で立って存在しているのだ。

それとであった時の喜びを人に伝えるのが、口コミのマーケティングだ。


私は本当に美味しい飲食店は人に伝えない。友人にこっそり伝えて一緒に食べに行く。

概ね、席数が小さな店が多いからだ。


情報過多の中、勝てば官軍マーケティングの波に乗るか、10年20年を見据えてマーケティングの根幹を見極めようとするのか、マーケターの思案のしどころだ。