企業内部のビジネスナレッジについての考え方と現状構造について。


特殊な技能を外部に求めて、業務を委託したりすることが多い。

例えば、コンサルティング、制作クリエイティブ、建築設計、広告宣伝などだ。


この場合、5社コンペになると


■財務的には非常にリスクの少ない大手企業の一事業部門

■専門特化し独立した中小企業とがコンペティション


になるケースが最近良くある。


大手は財務的信用はあるが、腕や品質サービスが非常に落ちるケースが多く、求めている要件に対してカバーしてくれない。


それと比較し、専門特化し独立した中小企業は、その道のプロであり、大規模に短期的にアサインするのでなければ非常に品質もよく、役に立つ。


何故か?

専門特化した中小企業は、それで飯を食っているのだ。それが本業である。それの品質が悪ければ、飯を食っていけないのだ。ただし会社の営業年数にもよるが。


ところが大手はどうだろう?


働いている人の意識として、就職した時はそんな専門特化した部門なんて行きたくなかったし、目標ともしていない。偶々人事で行かされただけ。


内部の仕事をこなしていて、派生的に対外的サービスをするようになっただけ。


サラリーマンだから別にその技術で飯を食えなくても、他の部門が一杯あるので、別に高められなくても良い。


ましてや品質が悪くても内部の部門間のやり取りだから許されてしまう。


どちらに技術力とコミットメントパワーがあるかお分かりでしょう?


いや違うって?大企業でも技術を持った人が存在するって?


そうお考えの方は、ド素人。


実は、企業がせっかく教育費用を掛けて、利益が出ていなくても我慢し育てて、専門ノウハウを得ることが出来たら、

スピンオフや独立をして会社を作ってしまうのです。冷たいしドライだ。

他にも優秀な場合、引き抜き似合ったりします。エンドユーザ企業に。


この引き抜きにあって、エンドユーザー企業に入れば、また情報が偏り、ぬるま湯なので腕が鈍ります。キレが無くなる人が多い。


企業の教育制度を利用して資格を取得し、取得したらサッサと辞めてしまう人を良く見かけませんか?

特に金融の留学。


コンペティションなどで、実力を見抜けず、大手企業に発注を出す人が、とく居ますが、

見る目が無いし、実は多大な非効率を企業に掛けているんですよ。だから納期も遅れる。


選定し、コンペを行う人の選択眼や要件定義が、非常に重要な世の中です。


まあ、結果的にこんな理由で社内にノウハウが貯まっていかないのですよ。


昔の日本企業はこのような技術を持つ人を大事にしていったんでしょうね。

だから育ったのではないですか?


流出を恐れていると、アメリカみたいに、システム化・マニュアル化し、

「お前たちは、どうせ下っ端なんだから、考えずに体動かせば良いんだよ。

どうせ何件か獲得できたり、仕事こなしたら御役ゴメンだから、首にしてまた新しい人材入れたほうが、コネや人脈で獲得件数が広がるぜ!!」


つまり、ビジネスナレッジは会社のSFAの記録とログに。そして人は切られます。

「金持ち父さん、貧乏父さん」読んでいるとそんな感じが・・。

私自身は前にも言いましたように「金持ち通さん、貧乏倒産」になる可能性がありますので油断大敵ですが。


今の日本は、一番アメリカの悪い部分だけ見習って、アメリカのダイナミズムやシステム化などの良い点を受け入れていないような気がして、ちぐはぐですね。