この物語は、男→女 に性転換したがあることをきっかけにキャバ嬢を始めることになった1人のMtFの物語である。
※これは実話であり、私(めろう)の体験記です。
MtF・・・Male to Female(体と社会的役割を男性から女性へと変えた人又は変えようとしている人のこと)
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前回のあらすじ
将来に不安を抱えた私が夜働こうと思い、たまたま見つけたキャバクラに応募したら、なんと4日後に体験入店することに。
何の準備もできていないのにキャバ嬢をすることになってしまった。
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キャバ嬢をするのに必要な道具とかあったりするんだろうか?
いや、もちろんあるだろう。
あと3日で揃えないといけないの…?
きっと、キャバ嬢をやろうと思う人はドレスとかちゃんと準備してから応募してるんだろうなぁ。
思い立ってすぐ行動してしまった自分のアホさが恨めしい。
キャバ嬢なんてやるつもりはなかったのだ。
19時〜23時まで居酒屋とかガールズバーとかで働くつもりだった。
なぜにあの時の私はキャバ嬢に惹かれてしまったのだ。
心の中で愚痴愚痴言っていても仕方ない。
やることをやらなければならない。
私はGoogleを開き「キャバ嬢 体験入店」と入力した。
今の時代はスマホで色々検索できて本当にありがたい。
体験入店に必要なものをGoogleが教えてくれた。
どうやらドレスは体験ではなくてもいいようだ。
ハンカチもとりあえず男時代にもらった布地のものでいいだろう。
パンプスはいつも履いている仕事用のもの。
バッグはひとまず化粧ポーチで。
ボールペンもあるし、メイクもいつも通りでいいだろう、たぶん。
あとは…ヘアメイクか。
20年余りも男として生きてきた。
ヘアメイクのヘの字も知らない。
さすがにまずいと思いYouTubeを漁った。
動画で解説してくれている方にすごく感謝した。
今まで特にヘアメイクにこだわらなくてもいい女子生活を数ヶ月していたが、ここにきて動画を見ながら毎日練習する日々が始まったのであった。
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3日間ヘアメイクのことだけ考えて過ごした私は、なんとかキャバ嬢風なヘアアレンジができるようになった。
いよいよ体験入店日である。
お店の場所が分からず少し迷ったが時間通りに到着した。
店内に入った私は雰囲気に圧倒された。
…これがキャバクラか。
初めて来た。
緊張がものすごかったが、最初に目が合った黒服の男性に声をかけた。
私「すみません、本日体験入店をさせていただくものですが」
黒服「あぁ、ではこちらにどうぞ。」
黒服「こちらで必要書類を記入していただきますので書いてお待ちくださいね。」
私「は、はい」
ある一室に案内され、必要書類の記入をしていると別な男性が現れた。
森「どうも、はじめまして。店長の森です。少し面談をさせていただきますがどうか気楽に。」
店長と少し話をして、特に問題はなかったようで仕事内容の説明をされた。
といっても、主に教わったのはお酒の淹れ方だけだ。
この後ドレスに着替えてすぐに仕事の始まりらしい。
ドキドキしながら更衣室に向かった。
更衣室に入ると、先に来ていた先輩キャバ嬢がいた。
おはようございます、とお互いに挨拶をして着替えをする。
…と思ったがドレスがなかった、そうだった。
私は更衣室を出て近くにいた黒服に声をかけた。
偶然にも、最初に話した人だった。
私「すみません、ドレスをレンタルしたいのですが、どちらにありますか?」
坂城「あぁ、ドレスはこちらにあります。どちらがいいですか?それと、私は坂城と言います。よろしくお願いしますね。」
そう言って、坂城はドレスを2着選んで私に見せてきた。
どちらも薄手で露出が激しい。
これを着るの?私が?
男性として生まれた体だからもちろんコンプレックスがある。
女性よりも肩幅はあるし、アンダーバストも太い。
胸もないし脂肪すらもない。
女性ホルモンで脂肪がつくとか胸も少し大きくなるという話はよく聞くのだが、私にはない。
非常に残念だ。
己の貧相な痩せた体を見るのが苦しい。
なのに、その体を魅せて仕事をすることになるとは。
しかも、人生初ドレスがキャバドレスである。
こんなことになるとは思ってもみなかった。
まぁいい、覚悟を決めてドレスを着よう。
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ドレスは思ったよりも違和感がなかった。
きっと髪型のおかげだろう。
髪型と服装の大切さが改めて分かった。
ドレスがタイトで短すぎるのが気になるがすぐ慣れるだろう。
いよいよ開店の時間だ。
お客様がくるまでお店のマニュアルを読みながら待機する。
しばらくすると名前を呼ばれた。
坂城「めろうさん、お願いします。」
私「は、はい。」
坂城「あちらのお客様、ーーさんのヘルプです。行ってらっしゃい。」
私「は、はい!」
席について挨拶をする。
私「はじめまして、めろうと申します。よろしくお願い致します。」
私はガチガチに緊張していた。
そんな私を見て、お客様は優しく声をかけてくれた。
客「はじめまして。見ない顔だね。それに随分と丁寧だ。入ったばかりの子かな?よろしくね。」
私「は、はい!本日体験入店をさせてもらっています!」
客「あぁ〜やっぱり。こういうところで働いたことはあるの?そんなに固くならなくて大丈夫だよ。リラックスしてね。」
私「は、はい。全くなくて、今日が1日目でこういうところで働いた経験もありません。」
客「へぇ~それはすごい。でも、君みたいな子がどうしてこんなところに?」
私「それはですね…」
こうして、私のキャバ嬢生活がスタートしたのであった。
次回
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