この物語は、男→女 に性転換したがあることをきっかけにキャバ嬢を始めることになった1人のMtFの物語である。
※これは実話であり、私(めろう)の体験記です。
MtF・・・Male to Female(体と社会的役割を男性から女性へと変えた人又は変えようとしている人のこと)
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黒服「めろうさん、お願いします。」
名前を呼ばれて私はスマホから目線を上げた。
彼は黒服のリーダーの坂城(仮名)という。
客にどのキャストをつけるか考えてお店を回しているうちの頭脳だ。
坂城と目を合わせ私は頷く。
スマホをバッグにしまって身だしなみを軽く整える。
さぁ、今日もお客様に楽しんでもらえるよう頑張ろう。
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ある夜、自室で将来のことを考えていた。
私は元々男性として生を受けたが、大人になり手術をして体と戸籍を女性へと変えた。
公務員として働いていた私は生きる分のお金には困っていなかった。
そのおかげですぐに性別適合手術をすることができた。
そこまでは良かった。
女としてのキャリアもなく、ひとり暮らしで生きていくのがどれほど大変か私は分かっていなかったのだ。
なんとか事務のアルバイトに就くことができたが収入は少ない。
貯金もできず、少しずつ減っていく財産。
両親の助けを借りてなんとか食いつないでいた。
このままではまずい。
いつまでも両親に助けられているわけにもいかない。
いつかは親孝行もしたい。
であれば、こんな生活をしていてはだめだ。
もっと稼がなければ。
昼の仕事を辞めるわけにはいかない。
ならば、夜に働こう。
私は夜の仕事を探し始めた。
私が最初に見つけた求人はキャバクラのキャスト募集だった。
居酒屋とかガールズバーとか他にも色々あるだろう。
なぜか検索結果の1番上に出てきたその求人に私は惹かれた。
時間も深夜1時過ぎと遅かったから脳が働いていなかったのかもしれない。
真面目な私ならまず選ばない求人だからだ。
神様のイタズラとしか言いようがない。
そんなことを思ったが、明日も仕事だし早く寝ないといけない。
早く寝るために応募フォームの入力を進めていった。
個人情報を入力し、写真をアップロードする箇所があったのでその場で自撮りして送信した。
やってしまった。
が、これで寝れる。
このことは頭の隅に追いやって早く寝よう。
どうせ落ちるだろうと高をくくっていた。
しかし、神様は本当にイタズラが大好きだった。
たまたま見つけて、たまたま応募したキャバクラは、キャスト募集期間に入っていたのだ。
そんなことなど知らない私は、やることやったしこれで安眠できるぞと喜んでいた。
だが、私に安眠が訪れることはなかった。
なんと、1分後にお店から電話がかかってきたのだ。
なんてコートジボワール🐧
連絡がくるのは来週以降だろうと思っていた私は、光の速さできた電話にテンパった。
若干裏返った声で電話を済ませ、私は唖然とした。
何の準備もしていない私が4日後に体験でキャバ嬢をすることなったのであった…。
次回
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