咲「子は順調でございます。母体の方も異常は見られませんし、
出産は月の終わりごろですね。 」
仁「岩もさほど進行していませんし、うまくいきそうですよ」
仁「私を奥医師にですか? 」
良純「上様からぜひ南方先生をとご指名がございまして・・・
上様にはとらえられた折にご一筆いただいたご恩もございましょう。
率直に申し上げますとその恩を忘れ、
反旗を翻してるご友人もおられるようで・・・
このご時世 いかなる疑いを受けるかわかりませぬ。
江戸で仁友堂が苦境に置かれぬためにもお考えいただけませぬか」
三隅医師「わたくしも今では奥医師に取り立てられましてな。
南方先生のおかげでございます。
あの折の見立て違いを大殿にきつく戒められたからこそ
初心に帰り医の道に励むことができました。
これからもご指南いただければ・・・」
三隅医師「もうじきすべてを失いますよ。南方先生」
その夜
仁「(ため息)仁友堂の立場かぁ~」
福田先生「子が逆子になってしまい向きを戻す整胎術を施しています。」
仁「こんな時期に逆子になるなんて、めったにないですよね。 」
福田先生「まあ そうですなぁ」
佐分利先生「もどらへんかったら帝王切開という手術をするんでっか?」
仁「いや 仁友堂にある麻酔は胎児には強すぎますから
それは、できないんです。 」
佐分利先生「では・・・その場合は・・・」
仁「・・・・」
福田先生「とりあえず灸を試みてみましょうか?
逆子に効果があるといいますし、まだ日がございます。
せっぱつまった顔は、よしましょう」
野風「この子は生まれてきたくないのでおざりんしょうか」
福田医師「逆子のまま産む方法もございますよ」
野風「そりゃ・・まことで!? 」
福田医師「案ずるより産むがやすし・・・
お産は、なんとかなるものでございます。」
野風「左様で」
野風「時に坂本様は、どうしておいでで」
咲「今は、どうしていらっしゃるのか? 」
京都 永井玄蕃頭屋敷
後藤「なかなかのんでくれんのう。徳川は・・・」
龍馬「大丈夫じゃぁ・・・最後は、絶対にのむきに」
後藤「その自信はどっからくるがじゃぁ」
錦小路 薩摩藩邸
大久保「若年寄の永井玄蕃頭の屋敷に出入りしちょったどん
一体何をしちょいやったとな
龍馬「そりゃぁ大久保はん・・敵の様子を探っちょったがじゃ」
大久保「土佐は事もあろうに、大政奉還を建白したそうじゃなかか」
土佐の十八番は、裏切りかぁ!」
龍馬「まぁまぁまぁちっくと話を聞いとうせ。
これは壮大な茶番じゃき。
戦で負けちゃぁせんがやに政を返せっちゅう話を
徳川260年がのむと思うかえ?
影で勅許をもうて、武力で倒幕するっちゅうがは、
ちくと聞こえもよいないろぉ~
そやったら正面から建白し、それでも通らんがやったら
こりゃ 武力倒幕もしかたあるまいし・・そうなるがじゃろ~
どうせ断るがじゃ!ほいたら じきに挙兵したらえい! 」
西郷「そげなお考えやったら
ないごて おい達に話をしてくれんかったとでごわすか?」
龍馬「敵を欺くにゃぁ~まずは見方からちいうじゃろ」
西郷「じゃっとん実は先ほどおい達は官軍になりもうした」
龍馬「勅許がくだったがかや」
兵を待たしては 士気が落ちもす。こんまま挙兵したかち思いもす」
龍馬「西郷さん ちっくと考えとーせ あと何日か待てば・・・」
西郷「薩摩んこつは、薩摩が決めもす」
(暴力は、暴力をうむだけなんです)
力でねじ伏せられたもんは、ねじ伏せられた恨みを忘れん。
戦は戦を呼ぶ。
どっちが新しい国をつくりやすいと思うがぜよ!西郷さん! 」
西郷「やっぱいそいが本心でごわしたか」
龍馬「えっ ほいたら 勅許っちゅうがは」
西郷「茶番でごわす」
薩摩の藩士たち「やっぱい そんつもりじゃったとか
幕府の犬が!坂本ぉ~!」
龍馬「みんなが一生けん命やっちょるがは、この茶碗の中のけんかじゃ~
ほんなもんは、ほれ!外から指一本で倒されてしまうぜよ。
国中の戦がながびけば・・列強につけこまれ植民地とされるがじゃ。
倒幕はかなっても 属国になっては 元も子もないろう。
頼むき まことの利は何たるがじゃ 」
西郷「人は利だけで生きるわけでは、ごわはん。
人には 情ちゅうもんがごわす。
己の裏をかいた相手を信じるこつはできもはん。
ねじ伏せられんかったこつを
ありがたがるようにはできておりもはん!」
龍馬「わしの友人の南方仁は、幕府と長州が戦うちゅうがを見て
どっちがどっちやら分からん言うたがじゃ
その意味をもっぺん 考えてくれんかのう。西郷さん」
陣痛が始まる野風。
佐久間象山からもらったお守りを箱に入れてながめる仁
咲「未来さんにお願いしていらっしゃるのですか? 」
仁「そのつもりだったんですけど・・・
これって 未来的には、自分につながらない祖先が生まれるってこと
じゃないですか。応援してくれるようなものじゃないんじゃ・・・」
野風「先生・・・咲様・・・はじまったようでありんす」
あわてる仁と処置をする咲
仁「逆子は、どうなりました?」
咲「すこし回転しております。そのせいでお産がはやまったのでは、
ないかと・・陣痛の間に回転させます。大丈夫ですよ。野風さん」
野風「あい」
仁「福田先生呼んできます! 」
野風「咲様は、真っ白でありんすなぁ。
あちきが子をうめば、先生の思い人をもう一度作ることに
なるやもしれんせんのに」
咲「やはりご存知で」
咲「野風さん。私の心は真っ黒でございますよ。
いつもいつもつまらぬ嫉妬ばかりで・・
その度に己が嫌になります。
野風さんには、いつも とてもかなわぬと」
野風「かなわぬ? 」
咲「野風さんは、なにも見返りを求めぬでないですか。
わたくしは、そのような気持ちには・・・」
仁「野風さんは? 」
野風「このとおり大丈夫でおざんす」
外でおろおろする仁
仁「うまくいってくれよ」
③につづく・・・
今回は、どの場面も重要な気がして・・・ カットできず・・・10分刻みです・・・。
逆子のお灸・・・私もしましたよ。
ききかじりで・・・足の内側のくるぶしから指3本上が三陰交だと思って・・野風さんは・・・足の外側でしていましたね。
私・・・間違ってたのかなぁ・・・でも、それで私、逆子治りました(笑)
後藤象二郎は、龍馬伝のときとあまりにもイメージが違うんで
えっ?誰?って思っちゃいました。









