先日、パキスタン・カラチで熱波により死者が出た話を書きました。残念なことに、ここ4日間で死者数が780人に達しています。
どのくらい暑かったと言うと、土曜日45℃、日曜日42℃。月曜日と火曜日は予報に反し気温が下がらず、41~42℃で推移しました。
さて、日本の最高気温は41℃ですが、それよりも高い45℃とはいったいどのような状態なのでしょう。
この写真は気温が45℃まで上がった時にインドで撮られたものです。恐ろしいくらいにアスファルトが溶けています。炎天下では、これほどまでの暑さなのです。しかも湿度は日中でも50%と高く、体感温度はゆうに50℃を超えていたと思われます。
(↑出典:Mashableより)
ただ、最も気温が上がった土曜日は違いました。45℃まで上がったものの、湿度は18%と低く、体感温度は37℃弱でした。しかし、ラマダン中で水が飲めない状態においては、湿度が低いことも被害を大きくしたと言えます。空気が乾いていると、発汗量が増えますので、その分水分を多く取る必要があるからです。
<今年、被害が大きい理由>
ラマダンは毎年行われます。ところがなぜ、今年は特に深刻な事態になっているのでしょうか。
それは、今年のラマダンの日程に原因があるように思います。
下記の表は、2011年から2017年までのラマダンのスケジュールです(中央が開始日、右が終了日)。今年2015年は、6月18日に始まり、7月16日に終わります。
一年のうちで、最も気温が高くなるのは、夏のモンスーン(雨季)が始まる直前です。パキスタン・カラチの例年の雨季の始まりは7月中旬。つまり、最も暑いのは、7月初旬か、その直近です。6月18日から7月16日という今年のラマダンの日程は、一年で最も暑い時期と重なっていることになります。不運なことに、今年のラマダンは、断食に最も適さない期間であったと言えます。
2011年 | 8月1日 | 8月29日 |
2012年 | 7月20日 | 8月18日 |
2013年 | 7月9日 | 8月7日 |
2014年 | 6月29日 | 7月27日 |
2015年 | 6月18日 | 7月16日 |
2016年 | 6月6日 | 7月5日 |
2017年 | 5月27日 | 6月25日 |
<今後のカラチの天気はどうなる?>
気温は30℃半ばと平年並みの温度に戻る見込みなので、最悪の状態からは脱出しました。ただ今後2週間は、よく晴れて、湿度の高い状態が続くと予想されています。体感温度は40℃を越えます。さらに、今年の雨季はエルニーニョの影響で遅れるとも言われているので、厳しい状態はしばらく続くと言えます。
