マーズの感染拡大が懸念される韓国では、同時に水不足も深刻化しています。空気がカラカラなことが、マーズの感染を拡大させていると指摘する専門家もいます。
春からの降雨量は平年の30~40%ほどしかなく、ソウル市民の水ガメは、史上最低の水位となっています。
期待される雨季ですが、今年はエルニーニョの影響もあり、遅れるとの予測が出ています。本来だと6月下旬から7月かけてが雨季に当たります。ちなみに韓国では梅雨と呼ばずに、チャンマ(雨季の意味)と呼びます。
干ばつは、お隣の北朝鮮でも起きています。こちらはより深刻で、水不足によって農作物の生産が例年より20%減るとも言われています。
水を大量に必要とする米から、トウモロコシへの転作が国指導で行われていますが、それも事態を改善するには至らなさそうです。1990年代北朝鮮では数十万人が亡くなるという大干ばつ発生しましたが、今回の水不足ではそれ以来の、最悪の食糧不足が起こる可能性があると、国連が指摘しています。
かつての北朝鮮の干ばつの年は、例えば2001年、2012年、2014年があげられます。それぞれの干ばつの後には、日朝政府間協議が開催され、拉致問題等の話し合いが行われているように思います。例えば2001年の干ばつの翌年には、小泉首相が北朝鮮に訪問、加えて最近干ばつがあった2012年、2014年にも、両国で協議が行われています。
今年の干ばつは、去年から引き続くもので、このまま十分な雨が降らないと、事態はより一層悪化する恐れがあります。政治にも何か動きがあるでしょうか。