青の洞門:和尚が30年掘り続けたトンネル | 森さやかのブログ

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先日、大分県中津市にある、耶馬渓(やばけい)国立公園に行ってきました。ここは山国川の渓谷で景勝地として知られています。私がここを訪れた理由は、その中の「青の洞門」を訪ねて見たかったからです。


文豪・菊池寛 著の「恩讐の彼方に」をご存知でしょうか。この青の洞門の由来を脚色した作品です。主人公は実在した僧・禅海和尚。耶馬渓には難所の岩場があり、そこでは通行人が毎年何人も命を落としていました。和尚はそこを槌で開削し、30年の年月の後、トンネル道を開通。多くの人々の命を救ったという話です。完全なノンフィクションではありませんが、和尚の何十年にも及ぶ苦労は本当の話。


30年も人が無心に穴を掘り続けたなんて想像だにできないので、この目で見てみたかったのです。


そこで撮った写真がこちらです。

(左が和尚の掘ったトンネル。右は後にできた、車両通行道路。)


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数回改修がされているとのことなので、実際はもっと小さな穴だったのですが、所々、本当に槌で削った跡が見られました。あんな硬い岩を掘削し続けるなんて、すごすぎると驚きました。実際のところ、和尚は僧になる前に人を殺しており、その罪の意識から人を助けようと穴を掘ったとされています。


ところで、この青の洞門のすぐ横の橋で、こんな奇妙な光景を見かけました。


(ごめんなさい、横になってしまいました。右が上で橋の部分です。)
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橋の裏に、木がはさまっています。なぜでしょうか?


それは去年7月の九州北部豪雨による洪水です。多くの川が氾濫し、死者も出た災害です。耶馬渓では観測史上最多の3時間で200㎜以上の雨が降りました。


(その時のニュースhttp://www.news24.jp/articles/2012/07/03/07208769.html )


去年は洪水の影響で、青の洞門は一時通行止めがされていたようですが、今は修復されているとのこと。ただ、今年は10月31日まで、落石防止の工事のため、また通行止めのようです。


開通したらぜひ足を運んできても面白いかもしれません。