80歳の三浦雄一郎さんが、現地時間16日朝、エベレスト登山を開始しました。成功すれば、史上最高齢となります。ちなみに今の記録は76歳です。
エベレストと言えばその頂上の高さ8,850m。夏の向かうこの時期でも気温マイナス20度以下。風も強いので、体感温度はマイナス40度ほどになる日もあります。さらに地上の5分の1ほどの空気しかありません。想像を絶する過酷な環境です。
無事に登頂されることを切に願っています。順調にいけば、24日に登頂とのこと。
ところで、三浦さんの出発は当初5月上旬だったといいます。ではなぜ予定より出発が遅れたのでしょうか。
それは、サイクロンの接近です。名前をマハセンと言います。(王様の名前のようです。ただ、嵐に王の名を使うのはふさわしくないと、抗議している団体があるようです)
このサイクロンと三浦さんのいらっしゃるヒマラヤは直接の影響を受けるまでには近くはありませんが、先週から雪などの急な悪天候をもたらしていたと、三浦さんのブログに書かれてありました。 <http://miura-everest2013.com/?p=1005 >
今後は、エベレストとは反対のバングラデシュやミャンマーに進み、明日までに上陸する見込みです。各国ニュースは、この話題を大々的に報道しています。
というのは、十数万人もの避難民がテントで生活しているミャンマーおよびバングラデシュの難民キャンプを直撃する可能性があるからです。ちょっとした低気圧でも吹き飛んでしまうほどの簡易テントが、サイクロンの強風、豪雨に耐えられる訳がありません。国連も避難を勧告していますが、なかなか進まず、その被害が懸念されています。
バングラデシュと言えば、その海抜の低さで有名です。当然雨が降れば深刻な洪水を引き起こします。毎年、国の約20%が浸水し、5000人の人が亡くなるといいます。
また世界一の死者数を出したサイクロンはここバングラデシュで記録されています。それは1991年、4月29日のこと。サイクロンが6mにも及ぶ高潮を引き起こし、13万8千人が亡くなり、1,000万人もの人が家を失いました。
今後のサイクロンの動きに警戒が必要です。
インド気象庁 サイクロン情報↓
<http://www.imd.gov.in/section/nhac/dynamic/obtrack.htm >