ソラを駆け抜ける
「彼女が戻ってきたようだ」
寝込みをたたき起こされて不機嫌極まりない僕に
興奮した彼の声が受話器から痛いほど届く。
「彼女って?」
「SW3だよ」
小さな彼女を見失って約半世紀。
よろしく頼むと言った恩師はもうこの世にいない。
「今までどこに行ってたんだよ」
「もうひとつの宇宙かもナ」
「新しい彼氏と別れてきたか」
「姿を隠す魔法を使ったとか」
もう二度と逃がさない、僕らは言葉には出さなかったが
固く心に誓った。
「娘から大人の女へ?」
「ま た分裂している」
「するたびに輝く」
「アイドルから女優へ♪」
「まさしく彗星のごとく」
彼女を追って、人間である僕らは確実に年齢を重ねていく。
そして彼女も、冷たい仮面のままでなく
僕らとともに変わって行く。
なぞの彗星、SW3 。
見つけてみたくなった。