パレルモからボンジョルノ。
Soffio di Sofiaのミキです。
絵本って、子供だけじゃなく大人も楽しめるものが沢山ありますよねー
その中でも、とても気に入っている絵本を紹介させてください。
このお気に入りの2冊。『水の生きもの』と『夜の木』
インクや紙の香り、手触り、色や質感・・・どれをとっても最高な一冊。
絵本だけど、芸術作品な一冊なんですよ。
インドの出版社「タラブックス」の『Vite d'acqua』という絵本です。
私はチェーン店じゃないお気に入りの本屋さんで購入したのでイタリア語版です。
日本語版ももちろん出ていて『水の生き物』というタイトルになっていますよ。
いろいろなところでも、奇跡のように美しい手作り絵本と称されるくらい素晴らしい絵本です。
ページをめくるたびに、ハッとする色使いとデザインにうっとりとみいってしまいます。
ざらりとした紙質やインクの香り・・・
子供も大人も五感をくすぐる絵本だと思うのです。
この、手作り絵本を出版しているのは、南インド、チェンナイにある小さな独立系出版社「タラブックス(Tara Books)」。
工芸品のようなハンドメイド本を数々出していて、各国から賞賛を集めています。
イタリアには毎年ボローニャで行われるボローニャ国際絵本原画展があるのですが、この絵本は2012年に、ボローニャ・ラガッツィ賞(ニュー・ホライズン部門)優秀賞を受賞しています。
▶︎Bologna Children’s Book Fair → http://www.bookfair.bolognafiere.it/home/878.html
絵本を描いている友人が数人いるのでとっても気になる展示会です。
本づくりを支えているのは〈AMMスクリーンズ〉という小さな工房だそうで、働く職人は、印刷と製本を合わせて40数人ほどで手作り本の全てはそこで刷られ、綴じられているんですって。紙漉きから印刷、製本まですべての工程がハンドメイドなんです。
使われているざらりとした厚みのある紙は、廃棄される古布を原料にしていて、黒い紙には黒い服の端切れを使うそうです。ページごとにムラやシワがあるのも、手漉き紙ならではハンドメイドの魅力です。
タラブックスの名を世界に知らしめたハンドメイドの絵本。
手すきの紙にシルクスクリーンで印刷し、手作業で製本した絵本は、本というメディアを超え、一つのアート作品のようです。日本でも『夜の木』をはじめ、ハンドメイドの本で有名ですが、実はハンドメイド本はタラブックスが製作する本のうち、2割にしかすぎません。
もともと「ハンドメイド本をつくろう」として始めたわけではなく、ブックフェア用にシルクスクリーンで印刷したサンプル2ページを商談先が気に入り、全ページをシルクスクリーンで印刷することになったのが、ことの始まりだったそう。『はらぺこライオン』という絵本を8,000部も手づくりしなくてはいけないという、途方に暮れるような注文を前に最初からできないと決めつけないところが、タラブックスのすごいところです。印刷工房や友人知人らの協力のもと、作業に取り組み、およそ9ヶ月で8,000部ものハンドメイド本を完成させました。
背景もとても興味深い。
無数の少数民族がいるインドでは、政府が認定するだけでもその数はおよそ460ほどあるそうです。
それぞれの文化や歴史、価値観があり、代々受け継がれてきた民俗芸術があるとサイトで読んだことがあります。
多様な文化や価値観と向き合い、インドの民族画家たちと共に製作したと言うことにも魅力を感じるのです。
「小さい組織では、意思決定にしっかり関われるし、すべての部門がうまく連動しているという感覚を持てます」(ギータ・ウォルフ)
「近代化したり急成長させると、顔の見える人間関係がなくなります」(V・ギータ)
物作りをしている私にとっても、タラブックス代表の女性二人の言葉がすごく響きます。
この表紙のカラーもね、日本在住の友人も持っていてねカラーが違うんですよ。
ハンドメイドならでは!
もう一冊の『夜の木』イタリア語名は『La vita notturna degli ALBERI』は、表紙のデザインも色々あるんですよ!
私はこの表紙デザインを。今日みたら少し日に焼けてしまってて悲しいー
中央インドで暮らすゴンド族の伝統的なアート手法で描かれている絵本です。
この本は自分の誕生日プレゼントとして一昨年自分で購入しました。笑
手作り本なので・・・手に入りにくい絵本となっていますが
贈り物としても、おすすめの絵本です。