灯り
私がイスタンブールに住んでいた10数年前は、
停電・断水は日常茶飯事でした。
何の前触れもなく突然部屋に暗闇が訪れ、
窓から信号が消えているのを確認して
「また、停電か・・・」とよく思ったものです。
当時は赤ちゃんを抱え、毎日洗い物がたんまりあったのですが、
洗濯機を回している途中で停電&断水になったため、
洗濯物が取り出せなくなってしまったこともありました。
結局修理の人を呼んだのですが、
ドラム式で前面に扉がついているタイプだったため、
ドアをこじあけたとたん、床が水浸しになったことも
ほとんど停電のなくなった今では、笑い話です。
(だから今もドラム式にはトラウマが・・・)
夫の実家で停電になったときは
さすがにみんなは慣れっこでしたので慌てず騒がず、
夜はろうそくを立てて、静かに座って過ごしました。
今の日本ではよっぽどの事がない限り、いきなりの停電も断水もありません。
それがどれほど幸せなことかトルコに住んでよく分かりました。
でもその代り街は24時間チカチカ明るくて、
テレビやPCからどんどん不必要な情報や刺激が垂れ流され、
とらわれ、追い回される生活。
確かに便利だけれど、果たしてそれが本当に幸せなのかな???
とも思います。
少しの間、時代に逆行してあえてテレビも部屋の電気も消して、
スタンドやキャンドルの優しい灯りのなかで静かに座り、
ゆっくり思いをめぐらす時間を作ってみる。
ひとりでもいいし、家族と一緒にでもいい。
そこに真の幸せがひそんでいるような気がします。
