劇団空感演人 舞台「チエコ」
明日から僕たちの公演も始まります。

もう三度も舞台に立ちお世話になっているのに関わらず、稽古初日はまた挙動不審になり、演技となると摺り足で移動したり目線が定まらず、ドアノブも握られず、普通に腕組みすらできませんでした。

度胸や根性もついたと思いきや一進一退する自分が歯痒かったです…失敗してしまうと一気に自信を失くして、只でさえ悪い視力と視野がより狭くなりがちです。

今回僕が一番学べたことはこの「精神的引きこもり」からの脱却です。当たり前なのですが舞台は共演者皆で作り上げるものです。

それなのに此度は共演役者にベテランさんが多かったので、こんな些細な相談をして良いのだろうかと遠慮してしまったり、緊張してより挙動不審さが加速していました。

座長さんはきっとそんな副島に気付き、毎日優しく声を掛けてくれたり冗談を言ってくれました。皆いつでも読み合わせにも付き合ってくれて、一を訊いたら百教えてくれました。共演者だけでなく劇団全体にその情熱は伝播していきました。
僕は今まで奇しくも主演をさせていただいていましたが、本当は座長たる役者はこれだけの気遣いやリーダーシップを発揮しなければ務まらないのだと痛感しました。

今の僕にできることは、力を借りることを恐れず身を任せてこの情熱旋風に飛び込み舞い上がることです。

智恵子抄の繊細な詩の世界をこのチームで最大限表現できるように頑張ります!