子宮体癌と言われても気丈に振舞っていたと思います。

初診も検査も癌宣告も1人。

夫は毎回1人で大丈夫か聞いてくれましたが、大丈夫と答えてきました。

後で気づいたのですが、まだ病院はまだ感染症を恐れているようで、

中待合いも診察室への入室も患者本人のみと張り紙がされていました。

だから1人で正解。

 

                                 

 

「大丈夫です」

 

H医師は私の言葉を聞くと、さらに説明を始めました。

「今後の予定として、全身のCTを行います」

これは体の他の部位に癌がないか確かめるためです。

「それは造影剤を使いますか?」

「はい。使います。使ったことはありますか?」

「ありません」

時々、喘息と造影剤の相性が良くないことがあるようで、喘息の有無を確認されました。

 

そして、手術。

子宮体癌の基本的は根治術は摘出手術です。

このときも、子宮・両側付属機器(卵巣・卵管)摘出、リンパ節郭清(骨盤内、傍大動脈)と言われました。

●ただし、全身CTの結果によっては範囲や必要性が変わってくる。

●さらに取ったものの検査結果によっては術後に化学療法の可能性もある。

その術式について話がありました。

 

「気を悪くされるかもしれませんが・・・そどみらさんが体が大きくていらっしゃるので開腹手術よりもダヴィンチというロボット手術をおすすめします」

もう、気を悪くするとか言ってる場合ではないですよ、先生。

先輩方のブログで読んでいたダヴィンチが出てきた。

H医師の話を聞きながらいろんなことを考えていました。

 

●この病院ではダヴィンチはまだ入れていないので、この病院で手術するなら開腹になる。

●ダヴィンチなら市民病院か市大病院になる。

●ただし、これらの病院ではリンパ節郭清は必須としている。

●肥満は開腹手術時の合併症(傷口が化膿する、寝た姿勢が続くので床ずれになる、

麻酔が覚めにくい)のリスクが上がるので低侵襲のダヴィンチをおすすめする。

 

どうしよう。すぐには答えられない。どうしよう。

「ここまでで何か質問はありますか?」

「・・・ありません」

何を質問するかがわからない。

「次回までにいろいろ調べたりするでしょうから(バレてる!)聞きたいことがあったら次回聞いてください」

「こちらでの手術はしてもらえないのでしょうか?」

「何か理由がありますか?」

「自宅から近くて通いやすいので・・・」

「じゃあ、そのことも医師全員で話し合っておきますね」

 

近くて通いやすいとか言ってる場合でもないのだけど、

もし化学療法になったらとか、もし、もし、もし、っていろんなもしを考えてそんなことを言ってました。

市民病院も市大病医院も遠くはなく通える範囲です。

しかし、この頃は以前建物を見ただけ号泣した圧迫感がある巨大な病院に愛着がわいていました。

なぜなら、N医師もH医師も誠実で優しく、これまで関わってきた看護師、検査技師、事務員、全ての人達が優しかったから。

期待しすぎると後でがっかりすることがありそうだけど、

その時はこの病院にお願いしたいと思うようになっていました。

 

次回の造影CTの予約が入りました。

とにかく、検査や外来の予約が目いっぱい入っていて空いているのが14時から。

少しでも早い方が良いのでそれでお願いしました。

画像を撮った後、早速16時からのカンファレンスで検討してくれるそうです。

癌が確定したので、子宮内膜掻爬術はやらないことになりました。

 

病院を後にして、(駐車場で号泣しいた)近くのスーパーへ寄りました。

イチゴを買いました。途中涙が出そうでしたが堪えました。

レジの人に優しく応対されて和みました。

初診のときから病院へ来るたびに大好きなイチゴを買って帰っています。

今日も1人で頑張った小さなご褒美。